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「……おい律…」
「……なに、和慎君。多分ね…僕も同じこと思ってるから」
校庭で飛び跳ねている秋ちゃんを二人で呆然と見つめる。
あんなキラッキラした靴を履いて……凄く気持ち悪くなると思ったら、イケメンが履くとやっぱり引き立て要素にしかならない。その証拠に、周りの女の子はキャーキャー騒いでいた。
くっそ……イケメンめ…………。
僕は秋ちゃんの靴を貸してもらって家に帰っている。
体格差のせいか……靴がブカブカで歩きにくい。
今日は和慎君も用事があるとかで、小ちゃんと秋ちゃんと三人で下校中。
チラッと横を見ると、小ちゃんは終始無言。
「…………律は、嫌か」
でも目が合って少したった時、ふとそんなことを言われた。
「え、何が……?」
「俺たちとこうやって帰るの。早見と…その、仲良さそうだから」
合っていた目をスッと逸らされて微妙な気持ちになる。
「えっ、全然嫌じゃないよ……?その…………そう見えちゃったなら、ごめん…」
僕がそう言うと、頭にポンッと暖かい手の感覚。
驚いて顔を上げると小ちゃんは控え目に微笑んで、「そっか、よかった」と呟いた。
くっそ……イケメンめぇぇ………………。
少し機嫌が良くなったみたいな小ちゃんは…より輝かしい雰囲気になって、周囲の女の子も振り向いてはキャーキャーの繰り返しだった。
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