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あそこで僕が階段から落とされたのは、多分確信的だ。
押された感覚は微妙にあるのだからそうだろう。
少なからず、ぶつかったとかの感じではなかった。
僕に対して何かしらの恨みがあるとか?僕が常に笑顔だから怖いとか?宮本家に移住したくせにイケメンじゃないし、高身長じゃないから……?
そんなん言われたら、最後が一番悲しいけれども。
そういえば柊先輩はあの時……
「考えられるとしたら…………あくまで俺の考えだけど、君への嫉妬だろうね」
と言っていた。
……嫉妬?
僕に対して何かしらの嫉妬をしているっていうことだと思う。でも、一体何の?
謎は深まるばかりだ。
この学校に来てまだ目立つことだって何一つしていないし、問題も起こしていないはず。じゃあ僕に嫉妬する意味がわからない。
「…………、…」
学校全体を疑ってたら、それこそ怖いし。僕は人の嫉妬に殺されるのだけは嫌だ。
「……っ、ん」
でも、もし…………
「……!りっちゃん!」
「っ、!!!!えっ、あ、ごめんっ……!何かな……」
考え事をしすぎてたせいか、結構な時間僕は秋ちゃんを無視していたらしい。いつの間にか午後の授業も終わって……。
「だいじょーぶー?なんかー顔色悪め~」
手の甲で僕の頬に触れて、微熱を確認したみたいだった。
きっと急に色々考えたせいだ。
ゆっくり整理しよう。
「何でもないよっ……、ちょっと疲れただけだから…………」
少し後ろに下がると、また一歩と間合いを詰めてくる。
と、その時だった。
「…………誰?」
教室のドアのところからコチラをじーっと見ている人がいることに気づいたのは。
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