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「真面目だと思ってたのに、意外だよ」って言われたことがあった。授業は真面目に出て、しっかり受けるタイプなのかと思ってた。……なんて。
僕は実際授業をよくサボるかもしれない。でもその理由は、面倒とかでは無い。
「んん~っ」
屋上について、大きく伸びをした。今日は風も穏やかで晴れているし、比較的暖かい。
とても気持ちがいい。
壁にもたれ掛かり、ゆっくり目を閉じる。
30分くらい眠ったら授業に戻ろうと、そう思っていた。
◇
自分の周りに人の気配がした。
僕が寝てると思ってるのか普通に歩いてる音が2つ……かな。
僕はというと、眠ろうと思っていたのに予想以上に体調が悪くてダメだった。
そうしているうちに足音が目の前で止まった。
……嫌々目を開くと、そこには知らない顔の人が2人。
どちらも生徒で、その顔に笑顔はない。むしろ少し怒ってる……?
「……もしかして、ここ使いますか。すみません今すぐ退きますから」
重い体をなんとか持ち上げて、彼らに背を向けて歩き始めたのだが、突然グッと手を引かれた。
彼らの方を向かされて、手首に掛かる力が更に強まる。
そのまま壁に体を打ち付けられて、思わず顔が歪んだ。
「……誰、ですか」
思い当たる節があるけれど。
本当に合っているか、確証もなかったから。
誰にも言ってなかった。
でも…………
「……宮本小葉様、秋葉様の親衛隊の者ですが」
僕に恨みを持つなんて……なんとなく彼らなんじゃないかって、思ってた。
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