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おもい【勝生勇利】
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「結局。忘れることも埋めることもできなかった。頭にあるのはヴィクトルと過ごした日々ばかりで…どんなに練習しても頭から離れることがなくて、いつも側に貴方の幻影がいた。一瞬嬉しくなるのにそれが幻影だとわかると、とてつもなくつらくて…よりいっそう、ただひたすらがむしゃらに練習した。それでもダメなんだから、本当にこまったもんだったよ。」
ふと、視線をヴィクトルにむける。
あ…ヴィクトルがないてる。
ヴィクトルってやっぱり綺麗だなぁ。
ただでさえも端整な顔立ちをした彼は存在しているだけでも美しいけれど、彼の涙はどこまでも澄んでいて粒が大きい。何かの美術品をみているかのようだ。
嗚呼、もったいない。
ただこぼれ落ちるだけなんてもったいない。
自然に僕の顔はヴィクトルに近づいていて彼の綺麗な瞳から零れる滴にくちづけていた。
「っ!?勇利!」
「あっ…くっそはずかしかぁ………」
とてつもない恥ずかしさが身を包む。無意識とはいえやらかしてしまった。どうしよう。ちゅうしてなめちゃうとかひかれたよね。でも…
「ヴィクトルの涙…ふつうにしょっぱかったな……」
「あたりまえだろっ!!」
どうやら口に出してしまったみたいで、さっきから穴があったら埋まりたい勢いで恥ずかしいことばかりいってる。
どうしても、ヴィクトルに対して尊敬視というか…ヴィクトルがトイレにいくこと事態に驚くくらいだし。それこそ昭和のアイドルみたいな、トイレにはいかないしなんか神みたいな別次元というか。
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