アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
低血圧
-
『おはよー』
「はよ」
朝起きると、既に爽は起きていた。
優雅に紅茶を飲みながら新聞を読んでいる。
でも昔誰かに聞いたぞ。
人間は二ついっぺんに出来ないって。
完璧を目指すならどっちかに絞るべきだな、
どうでもいいけど。
朝飯食った?
って聞いたら まだって言ったから一緒に食堂に行くことにした。
朝からあんな美味い飯が食えると思うとよだれが止まらない。
なんか爽の機嫌が悪いなぁとか考えてたら、
「俺朝低血圧なの」
って言われた。エスパーなのかな?
.
食堂に着くとまだコソコソ言われてた。
人の噂って広まるのすっげー早いんだな。びっくりぽん
俺的には慣れてるから堂々と歩けるけど、爽は結構心配してくれた。
と同時に眼鏡を取られそうになった。
そうすりゃすぐ収まるのに…ってグチグチ言われたけど綺麗にスルーした。
俺のスルースキルLevel 54790なんだよね。微妙っしょ。
2回目だけど感動しながら朝飯を選び(今日はフレンチトーストにしてみた)、席に着く。
うまし。
ゆっくり味わいながら食ってると、爽が一瞬ビクッとなった。
それもそのはず、(男の)黄色い叫び声が食堂中に響き渡ったから。
うるさいな、朝から。
どうやら樹さんがコッチに向かっているようだ。
「おはよぉ、悠!よく眠れた?」
『まあまあデス』
「そっかそっか!」
嬉しそうにコッチを見る樹さんはいつも通りイケメンだ。
ふと隣の人を見ると目があった。
すかさず樹さんが口を挟む。
「紹介するよ、コレは副会長の剛田 健(ごうだ けん)くん。俺と同い年」
『よろしくお願いします…』
「あぁ」
またしてもイケメンだ。
てか背が異常に高い。二メートルあるんじゃね?ってぐらい。
男前な雰囲気を醸し出していて、すごくいい人そうなのでよかった。
この人も人気っぽい。笑った瞬間「キャー!!」って言うもん(笑)
「ゴンは良い奴だから大丈夫だよ」
『あ、はいっ』
(何が大丈夫なんだ?)
ってかゴンって呼んでんだな。なんか可愛い。
また目があったから にへら、と笑ってみた。
そしたら何を思ったのか頭を撫でてきた。
それと同時に落ちる俺のカツラ。
「「「は…??」」」
ガヤガヤしてた食堂も一瞬で静まり返る。
俺は
公の場でヅラを落とした変人
になった。
『(終わった…)』
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
7 / 48