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「からまつ」とチビ太の作戦3
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か『フィオーレ・ファータ……イタリア語で、花の精……か。しかも、飼い主はディセントラ・ファミリーのボス。コーク・マーサ。カメーリャの所と同じ、女のボス、か。』
詳しい話を聞くために人の少ないカフェに入った2人。チビ太の話を「からまつ」は真剣に聞く。
チ『あぁ、頭についてる花と、戦いの際に粉系の毒薬を撒き散らす事から付けられた…言うなればアダ名の様なものらしい。それをまた略して「フィファ」って呼ばれる事もあるそうだ。』
「からまつ」の前には、沢山の資料がある。チビ太が依頼をする際にフィファについて調べた物だ。
か『それで…その少女をどうして欲しいんだ?』
「からまつ」は読んでいた資料を置いて単刀直入に聞いた。
チ『助け出して欲しい。そして、ちゃんとした所で保護してもらえたら…助かる。』
か『それは、その子が助けてくれって頼んだのか?』
チビ太は、その問いを聞き一瞬ビクッとして無言で俯いた。
「からまつ」は、少し待って言葉を発した。
か『……俺達の業界は、こういう事は良くある。だからと言って、まぁ放っておく訳にもいかないとは思う。だが、偽善で人が救えるほど俺達も出来た人間じゃない。』
その言葉に、チビ太は何も言えず、俯いたまま必死に言葉を探した。その時。
お『なーに、カッコつけちゃってんのよ、「からまつ」。その依頼の返事なんて、とっくに決まってる癖に。』
チビ太の後ろから、聞き慣れた声が降ってくる。チビ太はビックリしながら後ろを向いた。
そこに居たのはやはり…
チ『「おそまつ」…。』
それに、他の兄弟も居た。
お『よっ、チビ太!なんだよ水くせぇなぁ、俺らとお前の仲だろ?コソコソしてねぇーで、ドンっと依頼持ってこいよ!俺らんところに!』
か『そうだな、そこが気になってたんだ。なんで俺だけなんだ。チビ太。』
その言葉にチビ太は、少し躊躇いながらもたどたどしく答えた。
チ『……その……1番、まともに話を聞いてくれそうだったから……。』
しばしの沈黙。
全‐か・チ『はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!??????』
5人の叫びが部屋中に響き渡る。そのあと一番に声を上げたのは末弟「とどまつ」だった。
と『他の兄たちなら、ともかく!僕より「からまつ」兄さんの方が話聞いてくれそうだったってどういう事!?他の兄たちなら!と・も・か・く!!』
その言葉をスタートに皆は口々に語った。
ち『「とどまつ」の言い方は聞き捨てならないけど、「からまつ」より、僕を選ぶべきでしょ。ここは!』
じ『うるさいうるさいうるさいよー!!僕の方が皆より真剣に聞けるもん!なんなら今からでもいいよ!?チビ太!!』
い『はっ…よく言うよ。一番話聞かないのは、皆の方でしょ?ていうか、「くそまつ」より下ってのがムカつく。』
お『お前らわかってねぇな!どう考えても俺だろ!』
全‐お『それは絶対にない!!!』
お『んだと!このやろ!!!』
その言い合いのさなか、1人笑顔の男がいた。
それは
お『おい、チビ太!何笑ってんだよ!』
チ『え、おお、すまんすまん。ちょっとな。』
皆が言い合って、笑いあって……その中にあの子が、フィファが居てくれたら…笑ってくれたら…どんなにいいだろう。そう思っていたら、自然に笑顔になっていた。
チ『……改めて、お前らに依頼したい…!おそ松、いや。ピノ・ファミリー…頼む。ディセントラ・ファミリーからフィファを助けてくれ…!』
お『依頼、承った。任しとけ。』
チ『……っ!』
「おそまつ」は踵を返し、ファミリーの一員。兄弟に一言。
お『行くぞ、おめぇら。』
全‐お・チ『 Capo opposizione(御意、ボス)』
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