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扉の両サイドに立ち、お互いに頷いて何が起きても対処が出来るよう覚悟を決めて一気に蹴破る
その瞬間むわっと鉄にも似た濃い血臭が鼻に届いた
思わず目を閉じ、足に何かが当たった感覚にそっと瞼を開ける
そこには――…
――目の前に広がったのは、赤、赤、赤
真っ赤に彩られた血の、海……
俺の足元や、部屋の真ん中に置かれているベッドの周りを囲むように転がっているたくさんのソレらは……きっと、数時間前まではヒト(部下)であったモノで…
辺りに散らばっているのは歯型に食い破られた臓器たち
その中で唯一王者のごとく息をしているのは
「はあっ、あッ!ん…っ、ぁあっ!」
――全身を赤で濡らし、口からは唾液と共にまだ色濃い血を垂らし、もう既にヒトの原型すら留めていない程ぐちゃぐちゃなソレの上で淫らに腰を振っている、――鴉……
「―――…ッ!!」
いつも見慣れているはずのその光景にも関わらず胃の中のものが喉に込み上げてきて、口許を血で汚れた手で押さえた
脳裏に蘇るのは鴉というコードネームの由来
残虐で、残忍
その黒の鳥は血肉を、死んだ者の血と肉を貪り――
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