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「悠!」
反対側を歩く人の名前を呼ぶ。
でも車の走る音に掻き消される。
道路を渡らないと…
ふと目を向けると少し前に信号を見付けた。
足がだんだん早くなる。
横断歩道の信号は赤だった。
止まった俺の足とは反対に少しずつ離れていく距離がもどかしい。
青になった瞬間走り出す。
「悠!」
人混みが邪魔して前に進めない。
普段は信じてない神様にお願いしてみる。
悠を振り向かせて・・・
その時、黒いベンツが俺の横を通って悠の少し先で止まった。
それに向かって歩くと悠はドアを開けて乗り込んだ。
「待って・・・悠!!」
俺の切実な願いも虚しく悠を乗せたベンツは静かに走り出して、愛しい人をどこかに連れ去ってしまった。
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