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「仁!どうしたの?」
歩道の真ん中に立ち尽くす俺を馨が現実に引き戻す。
黙ったまま上着の裾を握る馨の手を掴んで引き寄せると抱き締めた。
この切ない気持ちをどうする事もできなくて近くの温もりを求める。
「仁?」
「もう少し…このままで。」
狡いのは分かってる。
悠の代わりなんかじゃない。
自分に言い聞かせながら腕の中で不思議そうに抱かれてる馨を抱き締める腕に力を入れる。
神様は、居ないんだな。
だって今さらだろ?
俺の側には馨が居るのに・・・
それでも悠を追い掛けてしまう自分に腹がたつ。
「帰ろうか?」
返事は聞かずに馨の手を引いて歩き出した。
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