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仕事関係の人との大事な食事会なのに、頭の中は仁さんでいっぱいで僕は上の空だった。
何とか食事を済ましてホテルの部屋に帰る。
「お疲れ様でした。明日はお昼から打ち合わせがございますので1時に来ます。お疲れのようなのでゆっくり休んで下さい。」
「ご苦労様です。」
優しく笑って頭を下げると桐谷さんは部屋を出て行った。
ネクタイを緩めながらソファーに座ると静かに目を閉じる。
頭に浮かぶのはやっぱり仁さんの事だった。
忘れなきゃいけないのに…
「はぁ~」
思わずため息が漏れる。
離れてた時間が無駄にならないようにしなきゃ。
お互いがダメにならないように…
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