アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
親バカもいいところです
-
部活が終わり、皆が帰路につく頃バスケ部は体育館に集められていた。集めたのは、相田テツヤ・リコの父である景虎だ。景虎は舞台に立つと話し始めた。
「いいかお前ら」
低く唸るような声に、部員達が背筋を凍らせる。
「俺はな、可愛い可愛い娘のリコだけじゃなく、テツヤにまで手を出した誠凛高校に怒ってんだ。2人に手ぇ出したら、命は無いと思え」
ピッキーンと凍った空気の中、テツヤはため息をこぼす。
「父さん。いい加減にしてください」
「テツヤ。俺は正しいことを言ってるだけだ」
「そんなわけないでしょう。生徒を脅して、何が正しいことですか」
「正しいじゃねーか!リコが可愛いのだって、テツヤが天使なことだって!」
「リコさんが可愛いのは認めますよ。ですが、男しかも息子に天使なんて…親バカもいいところです」
テツヤが呆れ顔で放つ言葉に、景虎は少したじろぐ。
「それに、僕に手を出すわけ無いでしょう。僕は男なんですから」
「テツヤ、忘れたとは言わせねぇぞ?」
「何をです?」
「成人式の日……」
サッと顔を青ざめたテツヤ。形勢逆転といわんばかりに景虎がにやりと口角を上げる。
「何かあったのか?…です」
テツヤの様子を不思議に思った火神が尋ねる。
「あれは────────」
NEXT
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 10