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「お疲れっしたー!」
「お疲れ様ですっ!」
「凜先輩、ありがとうございましたっ!」
「日向…藤ノ木先輩。」
「まぁまぁ…いいじゃん瀬野。」
「ダメなもんはダメ。」
「すいませんでした…」
「…あんたは?」
「えっ…?」
「さっきの呼び方でいいの?」
「あ、はい…」
「…じゃあいい。」
「あっ…ありがとうございますっ!」
「さっさと帰れ。」
「はいっ。お疲れ様でしたっ!」
「瀬野と藤ノ木君はまだ泳ぐんでしょ?」
「あぁ。」
「じゃあ俺も上がるね。また明日。」
「お疲れ様でした。須藤センパイ。」
「須藤…」
「ん?」
「…ありがとな。」
「…えっ?」
「…何でもない。」
「ははっ…そっか。あんまり泳ぎすぎて体冷やすなよ。」
「分かってる。」
「じゃあな。」
瀬野センパイ照れてる…
ははっ…なんか可愛いっ。
「何ニヤついてんの?」
「…あ、いえ…何でもないですっ。」
「…あのさ。」
「はい?」
「…悪かった。」
「えっ…?」
「練習…出たかったんだろ?だから…今まで出させなくて…」
「そんな…気にしないで下さいっ。」
「だからあいつに礼を言った。」
「…はい…」
「俺…あんたの事が好きすぎて、周りが見えなくなってたらしい。」
「…っ…」
出たよ…瀬野ストレートっ…
「あいつのおかげで目が覚めた。」
「はい…」
「これからは一緒にやろう。」
「はいっ。」
「あんたは水泳部のエースだから。」
「ありがとうございますっ。」
「これからもよろしくな。」
「はいっ。」
――ぎゅっ…
握手とか…なんか感動っ。
瀬野センパイのヤキモチもすげー嬉しかったし、全然嫌じゃなかったけど…
やっぱり輪が広がった方が楽しいし、二人の時間がもっと嬉しくなる気がする…
「よし、じゃあ泳ぐか。」
「はいっ!」
――ザパァン
あぁ…やっぱり…
俺が泳ぐ音しかしないんだ…
綺麗だな…
俺もあんな風に泳げるようになりたい。
あの背中に…追いつきたいよ…
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