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ゆるふわ悪魔のイタズラ
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はぁ…アタマ痛いっ。
風邪かな…?
季節の変わり目だしな…
——ガラッ…
「失礼しまーす。」
「…うっふ…どうしました…?」
ふぉっ?
今まで一度もいたことがない保健室の先生がいるっ?
って…!?
「ぎゃあああぁッ!!?」
「…んふっ…大きな声を出してはいけませんよ…ここをどこだと思っているんです…?」
「まっ、まさか…魔界ッ…!?」
「…いいえ…?…保健室ですよ…」
「…へっ…?」
じゃあ…
じゃあなんで…ソーマがここにいるんだよーッ!?
「…んふっ…どう見たらここが魔界に見えるんでしょうね…」
あ…そっか。
もうこいつには悪魔の力はないんだった。
よかった。俺の心も読まれてないっ。
「…うっふ…何を言っているんです…?」
「いや、なんも言ってねーしっ。」
「…あなたは悪魔という存在について…何も分かっていませんね…」
「は…?」
「私がリンネに奪われたのは…私とリンネだけにある…特別な力です…」
「…は…?」
だから何だよ?
知ってるよそんなのっ。
「…知ってるよ…そんなの…」
「……はっ!?」
なんでっ!?
心読まれてんのッ!?
「…うっふ…私は悪魔ですよ…?…悪魔でいる限り…人間に劣る事などあり得ません…」
「…はぁ。あっそ。」
相変わらず感じ悪っ。
要するに、フツーの悪魔になっただけってコトね。
「…ふつ…う…?」
「だってアレクさんとかと一緒だろ?」
ちっ。リンネとおそろいの眼帯とかしやがってっ。
なんかムカつくっ。
白衣似合ってんのが更にムカつくっ。
「…私が…あんな下等生物と…?」
は?今の俺の声は無視かよっ?
まじで性格悪りーなこいつっ。
「だから…今自分で私は悪魔ですって言ったじゃねーかっ!」
はぁ…まじで話通じねーしイライラするっ。
あの時の事思い出すと、余計に…
「…そうですね…その通りかも知れません…」
「は…?」
おいおい、今度は何だよ…?
なんでいきなり納得してんだよっ?
マイペースにも程があんだろっ。
「…私はもう…あなたが言うように…普通の悪魔と変わりないのでしょうね…」
……はぁ、めんどくせ。
もういいや。
「…まぁよく分かんねーけど、俺…お前の事嫌いだから。じゃあな。」
「…うふっ…そうでしょうね…仕方ありません…」
ふん…今更シュンとしたって許してやんないんだからなっ。
リンネをあんな目にあわせやがって…
——ガラッ…
「…藤ノ木凜…」
「馴れ馴れしく呼ぶなっ。」
「…私は…あなたが困った時は助けるようにと…リンネから言われています…」
「…えっ…?」
あれから…
リンネと…話したのか…?
「…同時に…人間から愛を学ぶべきだとも…」
あぁ…そういえば…
帰り際にリンネがそんなこと言ってた気が…
「俺は…自分の事は自分でなんとかするっ。」
「…そう…ですか…」
「さっさと魔界に帰れっ!」
——ピシャンッ!
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