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【玲side】
一体何があった…?
携帯を置いてどこかに…いや違う。
落ち着け。
最悪の事態を想定して動くんだ。
冷静さを欠いたらおしまいだ…
「…もしもし」
『あらぁ玲ちゃん久しぶりねぇ。元気に』
「母さんッ!緊急事態なんだ!ちゃんと聞いてくれ!」
『…えっ…?何…?何が…』
「…悪い…驚かせて…」
何をしてるんだ俺は…?
冷静さを欠いたらおしまいだと、さっき自分に言い聞かせたばかりだろ…
『どうしたの?玲ちゃん。そんなに取り乱して…』
「…凜に何かあったかも知れない。すぐに東京に向かってくれ。」
『えっ!?本当にっ!?大変…急がなきゃ…』
「…親父やソナタには俺から連絡する。…落ち着いて…気を付けて向かって」
――プーップーッ…
当然か…
柊からの連絡はまだか…?
「…クソッ!!」
――ダンッ!
手の震えが止まらない…
こんな事…してる場合じゃないだろ…
だけど俺は…
一体…今何をすべきなんだ…?
――ブーッブーッ
「もしもし。」
『玲、今どこにおる?』
「あぁ…今会社に」
『何しとんじゃボケェッ!さっさと空港向かわんかい!』
「…っ…分かった…」
『…シャキッとせぇ。お前が母ちゃん泣かしてどないすんねん。』
「…は…?」
『…凜に何かあったかも知れんっちゅうんと…お前があり得んくらいテンパっとるっちゅうんであの母ちゃんが俺に泣いて電話してきたんやぞ。』
「…すまない…」
『…今楓が航空会社に問い合わせとる。荷物はええから早よタクシー拾え。』
「…あぁ。今乗る。後で。」
――プーップーッ
何をしてるんだ…?俺は…
誰に連絡するとか…そういう事じゃない。
俺が真っ先に行かなくてどうする…?
何の為に…
俺は何の為に、あいつにどうでもいいなどと言わせてまで…この道を選んだんだ…?
忘れるな。
俺が今、何をすべきか…
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