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ハネムーン 4 (士郎side)
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「……っ、なに、を……?」
「……オレが欲しくて欲しくて気が狂いそうだって、言ってみな」
「……っ」
捕まれた手首を勢いよく、引かれた。
果てに、灼熱の塊が指先に触れた。
「……っ!?」
思わず手を引きかけたが、当然許してなどもらえるはずもなく。
「……わかンだろ。ガマンしてンのも、熱くなってンのも、テメェ一人じゃねェ」
……ご褒美くれよと、淫らに濡れた声が、甘えかかってくる。
「それともココで、ブッ放すか」
「……っ」
ヤると言ったら、ヤる男だ。
元来、人目などまるで気にしない。
踏みとどまっているのは単に、焦らす方がより楽しいと考えているからに過ぎない。
拒めば本気で事に及ぼうとするだろう。
そして一度火がついてしまえば、もはや止まれないのは自分の方で。
容赦なく昂り、狭い機内のトイレで満足するまで注がれ、グアムに着く前に足腰が立たなくなる想像に、震えた。
「……言、う」
先ほどまでとは反対に、龍之介の大きくせり出した耳に、震える唇を寄せた。
「……っ、おまえ、が……っ」
声が情けなくも震えたが、かまっている余裕はなかった。
「欲しく、て……」
ゴクリと、口内に溢れた唾液を呑み込んだ。
「気が、狂い……そうだ……っ」
キツく睨めば、よくできましたと言わんばかりに龍之介の口元がゆったりと笑みを描く。
「……やっぱオマエは、焦らしまくった方がイイ顔すンなァ」
「……っ」
「ほら、タイミングよくシートベルトサインが消えたぜ? 落ちつかねェだろ。さっさとソレ、どーにかして来いよ」
「……っ、いらぬお世話だ」
「……負けず嫌いが」
愛しげに笑われ、睨みつけた。
「おまえこそ、行けばいい……っ」
「……あァ? オレのはとっくに正常値だぜ?」
確かめてみれば確かに、普段のやわらかさを取り戻している。
「……!?」
「……オマエがそばにいンのに、他で出すとかもったいねェことできっかよ」
「……っ」
「……いいか、全部だ。この旅の間は全部、オマエんナカに注ぐ」
いったいどれだけするつもりなんだか。
それが嬉しいなんて、自分もたいがい、終わっている。
「……勝手にしろ」
窓の外を眺めて、絶え入るようにキツく、目を閉じた。
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