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番外編「バレンタインデー」3
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「ん……はぁ…ふぁ?」
「やっと起きたか…この寝坊助」ペチッ
「ぁうっ……なんかすごいキスされる夢をみた……」
ごめんなぁナギぃそれ夢じゃなくて現実なんだよぉ…
もちろんこれ言ったら殴り飛ばされるので言わないけど←
寝ぼけてるナギを横目に俺はみんなにジェスチャーで注意をする。
『しぃ〜!!』
(((了解!!!)))
ちゃんと察してくれたみたいで俺は嬉しいよ…。
「ナギ、お前朝飯は食ってきたか?」
「え…食べて…ない……」ぐぅぅぅう
「やっぱりか…何かに夢中になるのも良いけどな?飯はちゃんと食え…心配したじゃん」
「え…ごめん……(´・ω・`)」
「さて、とりあえず飯食おうぜ?俺も腹減ったし…弁当は持ってきてるよな?」
「あ、うん」
ごそごそと鞄を漁り弁当を探すナギ、少し…少しだけ嫌な予感が頭をよぎった。
するとナギは恐る恐る顔を上げ、サッと顔を青ざめた。
どうやら的中したらしい。
「お、おっこ…無い…無いよ弁当……どうしよ」
「……やっぱし」
「あぅ……あ、お金……………400円しかない」チャリ
四百円あれば充分じゃね?と思ったそこの君……
確かに、四百円あれば学食の定番メニューであるカレーライスやラーメン、とりめしやらが食える…だがな?
食えて1杯だ。
そんなんじゃあナギは満足しない…なぜならあいつの胃袋は小さなブラックホールと言っても過言ではないほどによく入るからだ。
「どうしよ…絶対足りない気がする……(´・ω・`)」
「多分足りんだろうねぇ…少し貸そうか?」
俺はそっと財布を開け、五百円玉を取り出し差し出す。
だってそんな可愛い顔でしょぼくれられたら貸すしかなくない?
ナギは一瞬嬉しそうな表情をするが、すぐに申し訳なさそうにしょんぼりして差し出した俺の手を押し返した。
「い、良いよ…大丈夫..ご飯増し増しでなんとかするから…」
「いや、でも……」
「だ、大丈夫だからっ!」
そこまで言われちゃあ引くしかない。
俺は掌に乗せていた五百円玉を財布に戻した。
「そ、そうか……んじゃ行くぞ、食堂」
「……うん」
道中特に会話することもなく俺たちは食堂に向かい、俺は弁当、ナギはカレーライスご飯、ルー共に増し増しを食った。
こういうときはトッピング系の追加が無料で良かったと思った。
食事中も会話は無く昼休み終了ギリギリに食べ終え、俺たちは教室に戻った。
悪い空気のまま午後の授業の始業のチャイムが鳴る。
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