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番外編「バレンタインデー」6
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「朝までかけて作ってたもんって、なに?」
一息ついて落ち着いたところでようやく話を切り出した。
ナギは肩をビクリと跳ねさせ何でそれのこと知ってるんだって顔をする。
「え、なんでおっこがそのこと知ってるの…」
「今朝お前が神威君に話してたぞ」
「うそ…覚えてない………」
多分意識がほとんど寝てたんだろう、今朝の会話の内容をほとんど覚えていなかった。
「うわぁ...やらかしたぁ..」
「んな落ち込むなよぉ...」
思ってたよりも落ち込んでいるナギにつられて俺までしょぼん顔になる。(´・ω・`)しょぼん
「な、なんかごめん....」
「い、良いよ大丈夫....でもそっかぁ..バレちゃったらサプライズにならないなぁ.....」
なにやらサプライズがどうのとブツブツ言い出したナギ。
いったいどういうことだろうか?
俺にバレたらダメなサプライズって何だ?
「なあなあ、さっきから言ってるサプライズって....」
「あっ....あーもーいいや..あ、あのね?おっこ」
俺が問いかけるとナギは一瞬ハッとした表情をしたあと覚悟を決めたように俺にまっすぐ向き合って頬を赤らめながらゆっくりと話す。
「お、おう...」
「そ、その...おっこ..五十鈴に渡したいものがあるんだ」
「は....はい」
「だからちょっとそこで待ってて!」
「え?ちょ....ナギ?!」
ナギはそういうと足早に部屋を出ていった。
部屋の外で階段を急ぎ足で降りる音が聞こえる。
一体何をくれるのだろうか...すごい楽しみだけど少しだけ、ほんの少しだけナギがコケないか不安だった。
「あ....そういや名前...久しぶりに呼んでくれた..」
ナギとはまだ「おっこ」「ナギ」といったあだ名で呼び合うことが多くて、名前で呼ばれることが少なかった。
これより前に呼んでくれたのは多分文化祭の後夜祭のときだったと思う。
そう思うとあいつがどれだけ真剣なのかっていうのがひしひしと伝わってきて、みるみる顔が赤くなるのがわかった。
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