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嘘つき
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「・・・。」
「また駄目だったんですか。」
少し重い頭に能天気な声が響き、俺は顔を顰める(しかめる)。
「・・・また駄目だったよ。」
男はまたあの泡を出して無言で眺めると
「・・・そのようですね。」
そう呟いた。
もう慣れた。
この真っ暗な世界も
自決するときの痛みも。
「よく分かりましたね。あの墓がその人のものだって。」
分かるよ。
何でも。
「・・・墓石に色々書いてるしね。」
俺は冷めた声でそう返した。
「・・・で、また転生しますけど。」
「だろうと思ったよ。」
「今度は満足できたら良いですね。」
「・・・そうだね。痛いのはもうたくさんだ。」
「・・・では。お元気で。」
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