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たったひとつの触れる方法。
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「まだ頑張るんだ」
「ッ・・・某はこの程度では屈しませぬが?」
「・・・言うね」
バシッ・・・!!
「ッ、アグッ・・・」
「・・・もう少し頑張ってよ、幸村君?」
裏切り者を粛正するという名目で、僕は地下牢に繋いだ幸村君に鞭を打つ。
「某は裏切り者ではござりませぬ・・・!!」
そんなの。
「・・・知っているよ?君はそんな真似をするような人じゃないことくらい分かっているさ」
「では何故・・・!!」
鞭を打つたびに。
暴力を振るうたびに。
君を傷つけるたびに。
僕は君を手放したくなくなってゆく。
「ずっと一緒に居てほしくて、ね」
傍らに置いておくだけでは物足りない。
僕だけの存在にしてしまいたい。
歪み切った愛情で。
君の顔を歪ませるのが。
本当は、君に触れたいだけだったのに。
これが僕の行き着いた。
「たったひとつの触れる方法だから、ね」
君を愛している。
なんて絶対に言わないけれど。
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