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甘い夜
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「昼が少し遅かったからあまりお腹減らないな」
とは言ったが、ゲームに夢中の楓を眺めているだけで全てが満たされている。こんなふうに誰かをこの家に泊めたことがなかった輝は、はじめて泊める相手が恋人である楓なことは嬉しかったがいつまでこの平静を保てるかの方が心配だった。
「でもあまり夜遅くに食べたら体に悪いし、太っちゃうよ」
「楓は痩せてるからもう少し太ったほうがいいよ。ゲームに飽きたらご飯にしようか」
はじめて人の家に来て長い時間ゲームをするのも気が引けた楓は早めにやめて、輝お手製のビーフカレーをいただくことにした。先ほど二段のパンケーキを食べたはずなのにやっぱり輝の料理はどれも美味しくて、結局おかわりをするくらい食べてしまった。
「良くその細くて小さい体に入るな……」
「輝……『小さい』って言わないでください……」
「あっ……ごめん」
眉間にしわを寄せ頬をぷくっと膨らませてきたが、本気で怒っているようには見えない。でも、身長が低いことをかなり気にしているようで「小さい」は楓にとっては、NGワードのようだ。
「小さくても沢山可愛いところがあるし、いいと思うんだけどな。俺なんて、でかいけどいいところもないし可愛くないだろう」
「そんなことないよー。輝も可愛いところがいっぱいあるよ!」
「どのへんが?」
「それはね……内緒」
ーーそんな顔もするんだ……。
口角を上げて少し意地悪な表情を見せた楓が本当に可愛くて、すぐに手を伸ばし抱きしめたくなる。
「俺……重症かも」
どこか痛いのか、悪いのかと聞かれたが「内緒」と同じ表情でお返しをした。
*
「ねえ……やっぱり大きかったよ……」
食事を終えたあと楓が先にお風呂へ入り、輝から借りた寝間着姿で出てきた。上の丈は太ももが隠れるまで長く袖も捲らなければ手が見えない長さで、下にいたっては踏みつけていた。
「想像以上だったな……」
「輝の足が長いのを見せつけられた気がするー!」
その頬を膨らませている顔も可愛いなんて言ってしまったら、また怒られるに違いない。
「ほら、裾折ってやるから怒らないで」
跪き自分の太ももの上に楓の片足を乗せ、ズボンの裾を折ってあげると細く白い足首が見えた。輝はもうそれだけで、たまらなくなってしまい唾を飲み込んだ。
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