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☆互いが互いに キヨヒラ
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――――――――――――――――――――――――
(キヨ視点Ver.)
俺はヒラのことが好きだ。愛してる。
だからこそなのかもしれない。こんなことをしてしまうのは。
「ぐっ…っあ゛…キヨ…も、やめ…」
「何言ってんだよ、ヒラ?始まったばっかじゃねえか!」
俺はヒラにお腹の辺りに1発蹴りを入れる。
「あ゛っあ…はっ、ぐっ…ん゛…」
息をしようともがいているヒラを見ると愛しくてたまらない。
涙を溜めた瞳で見上げられると加虐心を煽られる。
もう既にヒラの手や体の服などで隠せる部分には痛々しいアザが出来ていた。
1週間に1度だけ、俺は無性にヒラに乱暴したくなる。こんなことになったのは数ヶ月前からだった。
理由は分からない。ただ気づいたらそんな欲が体を蝕んでいた。
数ヶ月前、初めてヒラに乱暴したいと思ったが時軽くヒラの頭を叩いてみた。もちろん、その時にはもう付き合っていた。
「えっ、何?キヨ?どしたの?」
「あ、いやー。何もない…」
「もー!何それー!」
軽く怒り返すヒラの声は俺の耳に届いていなかった。手からじわじわと体中に広がる叩いた時の衝撃が何とも言えない心地良さを俺に与えた。
ちなみに、フジやこーすけに同じことをしても何も得られなかった。叩き損だ。
(あ、これ…やばいやつ…)
悟ってしまった時にはもう遅くて、次の瞬間にはヒラのことを蹴っていた。
ヒラはバランスを崩して床に転がった。
「いった…ちょっとキヨ!今のはさすがに酷くない?」
「ごめん、ヒラ…俺…もう止まんねぇ…」
その後小1時間殴り続けてしまった。悪いことだと思ってる。自覚はしてるんだ。でも、抑えられない。タバコみたいなものなのかもしれない。抑えようとすればするほど「やりたい」という欲が出てしまう。
その時から始まった俺たちの歪な関係は何故か続いていた。ヒラに俺と別れろ、と言ったこともある。何度もある。でも、その度にヒラは優しい笑顔で大丈夫だよ、そばに居るよって微笑みかけてくれる。こんな俺なんかに。
そんな優しいヒラに甘えて、甘えてズルズルと続いているという所だろうか。
そして今日も乱暴してしまう俺は、もうヒラ以外では満足出来なくなっていた。ヒラ以外を見ても何もときめかない。興味もなくなってしまった。
俺にはヒラが居れば、それでいい。それだけでいい。他には何にもいらない。
ヒラには俺だけ、俺にもヒラだけ。
――――――――――――――――――――――――(ヒラ視点Ver.)
いつからだっけ?
数ヶ月前からかな?こんなことになったのは。
思い返せば急な出来事だった。いきなり蹴られて床に転がって、ちょっと怒ったらキヨはすごく真剣な顔で
「ごめん、ヒラ…俺…もう止まんねぇ…」
って言うんだもん。そしたら小1時間殴られちゃった。
最初の方は本当に嫌だったよ。そりゃあ誰だって痛いのは嫌いでしょ?自ら進んで行くのなんてフジとかそういう類のドMの方々とかでしょ。
でも、今は何でだろう。嫌じゃない。誤解はされたくないんだけど、殴られるのは嫌だよ。でも殴られた後が心地よくて仕方がないんだ。
初めて殴られた後の話なんだけど。
「っぐす…ふっ…酷いよ…キヨぉ…」
「ヒラ…俺…ごめん…ごめんな…でも止めらんなくなって…」
「殴られたら痛いんだよ…?っ…もう…やだぁ…」
「ごめん…ごめんな、ヒラ…」
そう言ってキヨは俺のことを優しくふわりと抱きしめてくれた。
それに妙にほっとして、安心感を覚えた。
今の今まで散々殴られたり蹴られたりされてたから、その反動だったのかもしれない。優しくされると心がきゅってなるんだ。
抱きついてくるキヨも可愛かったし…
俺はいつまでも抱きついてるキヨの頭をよしよしと撫でてあげた。
「もう…分かったよ…キヨ。許すから…ね?大丈夫だよぉ…」
「本当か…?許してくれんのか…?」
「うん、俺キヨのこと大好きだもん…許す…」
「ありがとう…ヒラ…好き…」
「俺も好きだよ…キヨ」
よしよしして慰めの言葉と愛の言葉を呟くとキヨも好きと返してくれた。素直なキヨも可愛くて好きだし、何より好きと言葉にして貰えると愛されている実感が持てた。それが何より心地よかった。
1週間の内、その1日を除けば残りの6日はキヨは馬鹿みたいに優しかった。普段あまりしてくれない愛情表現も沢山してくれたし、ほぼずっと一緒に居てくれた。
でも1週間経つとキヨにまた暴行される日が来る。その日だけは凄く怖かった。痛いし、キヨは何言っても気の済むまでやめてくれないし。
でもその後や、残りの6日のことを考えると乗り越えられた。
体はアザだらけだし、長袖が多くなった。
まだ冬だから隠せるけど夏になってしまったらどうするんだろう?まあ、今はどうでもいいんだ。
ねぇ、キヨ?もっと俺を殴っていいよ。気の済むまで殴って。
でもその後ちゃんと俺のこと愛してね?骨の髄までキヨの愛で溺れさせて。そしたら、俺もキヨのことたっぷり愛してあげるから。
俺にはキヨとキヨの愛さえあれば、それでいい。他には何にもいらないんだよ。
キヨには俺だけ、俺にもキヨだけ。
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