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☆学パロ キヨヒラ(女体化)
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桜の花びらが舞い、温かい風が髪を揺らす。
そんな春のある日、私は高校生になった。人見知りが激しいから友達が出来るかどうか凄く不安…でもやるしかない!そう覚悟を決めてドアを開けた。
ドアの先には幼馴染のこーすけが居た。
「ヒラ、おはよ!」
「おはよー、こーすけ!高校生になっでも毎朝来てくれるの?」
「当たり前だろ?何年やってると思ってんだよ!」
幼馴染のこーすけは中学で私が学校までの道のりを間違えて遅刻した時からずっと毎朝一緒に登校してくれてる。本当に優しい人なんだよね。
「ていうかヒラ、イメチェンしたんだ?」
「うん、でもまだ慣れないなぁ…変じゃない?」
「全然変じゃねえって!むしろ可愛い…」
中学の時は眼鏡をかけて、三つ編みっていう感じだったんだけどせっかくの花の高校生だから私なりに頑張ってイメチェンしてみた。コンタクトにして、髪はおろしてみることにした。でも変じゃないか気にしてしまって落ち着かない…
「もー!お世辞やめてってば!え、待って、てゆうか時間ヤバくない!?こーすけ走ろ!」
「本当だ!やべぇ!」
初日から遅刻はゴメンだ。二人で全速力で走って何とか学校に間に合った。
「はぁ…はぁ…間に合った…!こーすけクラス一緒?」
「おう、今年も一緒だな」
「ここまで来るともう運命だね。今年もお世話よろしくお願いします!」
中学1年からずっと同じクラスなんだからこれはもう運命としか言いようが無さそうだ。
「はいはい、もう馴れっこだぜ。ていうか早く席つけよ、先生来ちまうぞ?」
「うん!じゃあ、また後でねー」
こーすけと別れて自分の席につくと、すぐに先生が来た。やっぱりこーすけの察知能力は凄い…
「はい、新入生の皆おはようございます。じゃあ、早速親睦を深めるってことで一番から自己紹介なー。始め!」
なんて急な先生なの…皆超困惑してるし、それにいきなり自己紹介って緊張する…
「はーい!一番、清川キヨ!お前らこれからよろしくなー!」
ざわざわしてた教室にその人の声が響いた。声が大きくて、ついでに背も大きい。あと、顔が凄くかっこいい。なんか人気者になりそうなキャラしてるって感じ。
「キヨ声でかい、うるさい!えーっと2番、藤川フジです。キヨとは腐れ縁です。よろしくお願いしまーす」
「うるさいって酷くねぇ!?」
クラスで笑いが起こり、困惑してたクラスもだんだん落ち着き始めた。2番の人は背もそこそこあって、なんかちょっとクネクネしてるけどかっこいいなぁ…
そこからどんどん自己紹介して行って、ついに私の番が来た。やばい、緊張で吐きそうだけど第一印象は大事だから出来るだけ笑顔で、元気に…
「18番、平川ヒラです。1年間よ、よろしくお願いします!」
何故かクラス中でおぉ…と言う声が上がった。
何!?私なんか変なことしちゃったの!?どうしよう、どうしよう?!…とりあえず座ろう!
急いで座るとすぐに次の人が自己紹介し始めたので深呼吸して気分を落ち着かせる。普通にしたつもりだけど何かやらかしたかな…クラスで除け者とかにされたらもうメンタル壊れちゃうよ!
全員の自己紹介が終わったら休み時間になった。
ちらっとこーすけを見るともう新しい友達が出来たみたいだ。しかもキヨ君とフジ君と仲良くなってる。こーすけって凄いなぁ…すぐ友達出来るんだもん。それに比べて私って…
自己嫌悪に浸っているのが嫌になってこんな時のためにと持ってきていた本をカバンから取り出して読み始めることにした。
数ページ読み進めると急にひょいと本を取られてしまった。
「あっ…」
「まーた本読んでんな!本が友達か!」
「こ、こーすけ!だって…こーすけはもう友達出来てたし、私何もすること無くって…」
「ったく…昔っからヒラは」
「よー!こーすけ!何してんの?急にどっか行くから何かと思ったんだけどw」
こーすけの後からキヨ君がひょっこり出てきた。
「うわ!キヨか。びっくりさせんなよ…」
「あれ?この子…ヒラちゃんだよね?もしかしてこーすけの彼女?」
「そんなんじゃねぇよ、フジ。ヒラは俺の幼馴染!変なことすんなよ」
「しないよwおかんかよwにしてもヒラちゃん可愛いねー。俺とも友達になってよ!」
「え、えっと…あの…」
勢いに圧倒されてしどろもどろしてるとこーすけが助け舟を出してくれた。
「はい!お前ら1回落ち着け!ヒラが怖がってるからゆっくり、な?」
「こーすけぇ…ありがとう…」
「いいって!まずはフジ。はい、ヒラに挨拶して」
「はーい。ヒラちゃん俺のこと覚えてる?フジでーす!よろしくねー。早速なんだけど友達になってよ!ヒラちゃん可愛いから緊張しちゃうなー」
「わ、私なんか全然…むしろ私なんかで良いなら是非お友達になってください…」
ちょっと怖いけどなんとか友達1人目だ。コミュ力高そう…
「私なんかって言うけどヒラちゃん確実にこのクラスで一番可愛いからね?俺の彼女にしたいくらい」
「はい、次キヨ」
「俺の話はスルーなのね!?」
「おう、えっと…キヨです。よろしくな。ヒラって呼んでいいか?ちゃん付けとか苦手だし」
「あ…うん!こちらこそ…よろしくね!じゃあ私はキヨ君って呼ぼうかな…」
「ヒラそんな怖がんなくていいって!キヨ見た目完全ヤンキーだけど中身は優しいから。な、キヨ」
「うっせーよ、ばーか。誰がヤンキーだ。まぁ、俺のことはキヨって呼んでくれれば良いから。よろしくな、ヒラ」
「うん、じゃあ…キヨ。よろしく…!」
「あー!キヨだけ名前呼びズルくない!?俺もヒラって呼びたーい!」
「フジうっせ。勝手に呼べよ」
「塩対応!?ヒラちゃん、ヒラって呼んでもいいかな?」
「あ、もちろん!どんどん呼んで!じゃあ私もフジって呼んでもいい?」
「もちろん!大歓迎!」
「ていうかお前ら席戻れよ!もうすぐ休み時間終わんぞー」
「マジか!じゃあまた後で、ヒラー」
こーすけの声で二人とも戻って行った。フジは結構気さくな印象だけど、キヨはちょっと怖いかもしれない…ちょっとオドオドしちゃったし、早くも嫌われてたらどうしよう…
ぐるぐる悩んでいたら前の席の人が急にこっちを向いたからびっくりした。
「なあなあ、君ヒラちゃんやんな?名前あってる?」
「あ、あってます…あなたは…?」
「よかったー!俺、レトルト。よろしくな!」
「あ…よ、よろしくね…」
関西弁の彼はずんずんと話を進めていく。
「ごめんな、ぐいぐい行ってもうて。俺ヒラちゃんと友達になりたいんよ!あかんかな…?」
「…それって誰かに命令された罰ゲームですか…?」
この数分で私の中では沢山友達が出来たから疑心暗鬼になってしまう。
「そんなんちゃうよー!俺がヒラちゃんと友達になりたいんよ?」
「そうなんですね…すいません、失礼なこと言って…そういうことなら是非よろしくお願いします!」
「全然ええよ!ていうか敬語止めよ?もう友達なんやし!」
「あ、うん…!そうする!」
「でも友達になってくれてよかったー。ヒラちゃん可愛いから緊張しててん…」
「私なんか全然可愛くないよ!?もっと可愛い人いっぱい居るもん…」
「いやいや、何言うてんの!ヒラちゃんこのクラスで一番可愛いで!俺さっき友達と話してたんやけどそいつらもヒラちゃん可愛い可愛い言うてたでー」
「本当にそんなことないのに…私なんかが…」
「もー!ヒラちゃんそんなに謙遜せんくてええねんで?もっと自分に自信持ちや!」
「あ、ありがとう…!」
「おいこら!香坂!後ろ向いて喋るな!」
「げっ!ごめんなさーい!」
レトルト君は先生に怒られてしまった。ていうかレトルト君の苗字香坂だったんだ。
それはさておき疑問なのが皆私を可愛いって言ってくれること。私が可愛かったら全世界の人可愛くなっちゃうのに…皆褒め上手なんだなー。そういう所も勉強しないと!もっと友達作るためにも…
「はい、今日はこれで終わりなー。自由に解散!」
新学期の1日目だからもう終わりらしい。帰る支度を整えてこーすけの元に走った。
「こーすけ!帰ろ?」
「あー…ごめん、ヒラ…俺今日ちょっと用事あるんだわ…」
一緒に帰ろうと思ったけど用事があるなら仕方ないよね。
「あ、そっかー…じゃあ1人で帰ろっかなー。バイバイ!」
「待て待て待て!行動が早いな!お前にはもう友達居るだろ?なぁ?フジ、キヨ」
「そうだよ!って言いたいとこだけど今日は俺も用事あるんだ…ごめんね?ヒラ…」
「全然大丈夫だよ!むしろ一緒に帰ろうとしてくれてありがとう!」
「お前もかよ!フジ!キヨは?」
「あー、俺?俺は大丈夫だけど」
「おっ、ナイスキヨ!じゃあキヨと二人で帰れよ!親睦を深めるためにも。じゃあなー、キヨ、ヒラ」
「バイバーイ」
こーすけとフジは急ぎ足で教室から出ていった。フジならまだ話せたかもだけど…キヨはまだ少し怖い…私きちんと話せるかな…?
「じゃ、さっさと帰ろーぜ」
「うん…!」
そこから校門を出て5分くらい経っても会話が全くなかった。
「あのさぁ…」
口火を切ったのはキヨだった。
「ヒラ…俺のこと怖いだろ?」
「え、いやいや…全然そんなことないよ!」
「無理すんなよ、表情でバレバレ。そうだよなぁ、こーすけの言ってた通り俺パッと見ヤンキーだしな」
「キヨは悪くないよ…私が悪いの…こんな性格だからこーすけとか周りの人に話しかけて貰うばっかりで私自身昔から何にも変わらないの…こんな私と友達になろうとしてくれただけでも嬉しいんだよ。ありがとう、キヨ」
「…あのさ、あんま親しくない俺が言うのもなんだけどさ、ヒラは自分のこと貶しすぎ。なんでそんな自信ないの?もっと自信持っていいんじゃね?俺なんか自信の塊だぜ?」
「ふふっ…そうっぽいよね、キヨは。自信持ってってレトルト君にも言われちゃったの。あのね、私、中学の時友達がこーすけしか居なかったの。作ろうと頑張ってはみるんだけど話しかけようとすると…足が竦んで言葉が出ないの。だからクラスでもこーすけしか友達が居なくて…でも四六時中一緒に居れるわけじゃないでしょ?こーすけにも友達が居るし、私ばかりに構ってられないもん。だからこーすけが居ない時は一人ぼっちだったの。それが凄く頭に残ってて…私なんかと友達になってくれる人が居るなんて…って思うと本当にいいのかって不安になってそれで」
突然に頭を撫でられた。それまで止まろうとしてなかった過去の話がぴたっと止まった。
「そうか、ヒラ辛かったんだな。作ろうとしたんだろ?頑張ったじゃん、偉い偉い」
そう言って頭を撫でてくれるキヨに安心感を覚えた。こんなことこーすけにも話したこと無かったし、こんな重い話絶対引かれると思ったのに…キヨって案外優しいんだ…
「ありがとう、キヨ。あの…頭撫でられると恥ずかしいから…えっと…/////」
「えっ、あっ!ごめん!無意識でつい…ごめん、忘れて…/////」
キヨを見ると顔が赤かった。そう言う私もきっと赤いと思う。なんか変な感じがする。体験したことないけど胸の辺りがキュってなるの。
「わ、私家こっちだからバイバイだね…」
「おう、また明日学校で…」
「うん、またね」
ぎこちない空気、明日上手く顔見れるかな。また顔が赤くなりそう…
キヨに背を向けて、家に向かって数歩歩き出した時後ろからキヨの声が聞こえた。
「ヒラ、あのさ!俺が最初怖い顔しちゃってたのはお前が可愛すぎて緊張してたから!だから自信持っていいから!ヒラが自分のこと主張したとしても誰もお前のこと嫌ったりなんかしないから!むしろ俺はもっとヒラと話したい!」
人通りが少ない道とはいえ、そんな言葉大声で言うなんて。私はキヨの近付いて行った。
「キヨって本当に優しいね。ありがとう、キヨにそう言って貰えるとなんか少し自信持てそうな気がする。でもそんな簡単に励ましたら私みたいな子はキヨのこと好きになっちゃいそうになるから…期待させちゃダメだよ?キヨかっこいいし、優しいんだからすぐに彼女出来ちゃうね…」
初めて会ったのに彼女が出来たら寂しい…なんておかしいよね。
「好きになってもいい…けど。ヒラなら…」
「えっ…?えっ…それってどういう…/////」
「俺さ、ヒラに一目惚れしたみたいだ…一緒に居たらドキドキするし、目が合うと顔が熱くなる…/////」
まさかキヨみたいな人が好きになってくれるなんて思いもよらなかった。
「あの…私…凄く嬉しい/////でも知り合って早すぎて心の整理がまだついてなくって…あの、だから、また明日ね!!」
「あっ、ヒラ!」
その場に居るのが恥ずかしかなって全速力で駆け出した。顔が熱すぎて何も考えられないけどこの想いの整理は今後の私に任せよう…
今はただこの熱を落ち着かせなくちゃ始まらない。これからどうなるんだろう…少しの不安と大きな期待を込めて私は家まで走った。
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