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監禁サイコパス【3】キヨヒラ
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「んー!疲れたー!」
ゲームをし終えて時計を見たら、3時間も経っていた。
「もうこんな時間なんだ。時間経つの早いなぁ…」
正直言うと楽しかった。だってプレイスタイルも言動も前と変わらないんだもの。そこだけは好きになれそうだ。
「さてと、ヒラ腹減ったろ?俺飯買ってくるから家で待ってろよ」
「え!?え?い、いいの?」
いや、危機感無さすぎでしょ!?え、だってそんなのキヨが出かけて数分すれば俺こっから逃げ出すよ?それ分かってて言ってんのかな…
「そんな驚くか!?好きな人には楽して欲しいんだよ!」
「えっと…じゃあお願いしよう…かなぁ」
今ここに来てから最大級に心の中で喜んでいるだろう。ここがどこかなんて関係ない。そこら辺に歩いてる人に聞いて最悪でも歩けば帰れるんだから。
「おう!任せろよ!じゃ行ってくっからなー。あ、ラーヒー。くれぐれも逃げるんじゃねえぞ?逃げたらどうなるか分かってるよなぁ?」
そう言って不敵な笑みを掲げキヨは家を出ていった。背中に寒気が走った。キヨのあの笑みは恐ろしいと感じるものがある。
でも鍵はかけて行ったけど簡単に開けられる。キヨにしては馬鹿すぎる行動だけど本当にミスでこうなったとしたら?もうこんなチャンス2度と無いかもしれない。それなら俺はこのチャンスにかけたい。
たった数日だけどキヨの好意の視線も耐え難い空気もうんざりだ。
10分ほど経って俺は鍵を開けて、勢いよくドアを開けた。久しぶりの空気は美味しく感じた。
しかさ、その喜びはすぐに氷の様な視線に遮られる。
あぁ、もう最悪だ。
ドアを開けて右側の廊下にキヨが立っていた。俺が逃げるか試していたってところか。やられたな。
買い物に行って帰ってくるには些か早すぎる。
「よー、ヒラ。何してんのー?」
「あ、いや、あの…ね、新鮮な空気吸いたくて…それで…」
自分の血の気が引いていくのが分かった。
キヨはゆっくりと近づいて来て耳元で呟いた。
「嘘つけよ。本当は逃げようとしてたんだろ?なぁ?そんなに俺に酷いことされたかったんだ?」
「だって…俺はもう…こんなとこうんざりで…」
「じゃあ、酷いことされたいヒラのお望みに応えてやるよ」
「されたいなんて、言ってな」
キヨはぐいっと腕を引っ張って少し広めの、キヨの寝室だろうか。そこに連れて行って俺をベットに放り投げた。
「痛…ね、キヨ、んっ!」
話す隙もなく唇を塞がれた。乱暴で噛み付くようなキス。さよなら俺のファーストキス…
「ふっ/////んんっ…っは、っ…ぅ/////」
息するタイミングが分からなくなって息苦しい。俺はキヨの体を突き飛ばして呼吸を整えた。
「俺さぁ、初めてのキスはもっと優しくしたかったんだぜ?でもヒラが逃げ出そうとするからさぁ。でもヒラはこういうのを望んでたんだろ?逃げ出すってことはそうだよなぁ?」
「違う…こんなのちっとも望んでないよ…俺は元の生活に戻りたいの!もうこんな所嫌なの…お願いだから家に帰してよぉ…」
「えー、俺はこんなにヒラが好きなのに?ここに居れば無償で愛が貰えて、ゲームもして楽しく暮らせるんだぜ?悪い話じゃねぇと思うけど?」
「自分が好きでもない人から愛を貰ったって何の嬉しさもない!それくらい分かってよ!いつまで子供で居るの?!自分の考えだけで動ける年じゃないでしょ!?」
「…でもヒラが好きなんだよ」
「だからそんなの嬉しくも何もないの!もううんざりなの!」
洗いざらい言葉をぶちまけたらほんの少し気持ちが楽になった。状況が悪化するかもしれないけどもうこれ以上耐えられない。
「そっか…俺ヒラに好きを強要してたんだな…ごめんな、ヒラ」
「謝らなくても良いから…謝るくらいなら家に帰して…」
「でも俺ヒラに好きになって欲しい。そのためにはどうしたらいい?」
「そんなの…日常生活で好きになって行けば…」
「依存させればいっか?そうだよな、俺なしで生活出来ないようにさせれば好きになってくれるよな!あぁ、こんな簡単なことだったんだな!」
キヨが少し虚ろげで空を見ていた目をぐるっとこちらに向けると、『逃げなきゃ』そんな考えがある瞬時に頭をよぎった。
出来るだけの力で寝室のドアへ向かったけど、そんなのは無駄だった。キヨに行く手を遮られてすぐにベットに引き戻される。
「また逃げようとしたよな?依存させるのは後にして、まずは2回も逃げそうとしたお仕置きからだな!」
「やっいや…やめてキヨ、いやっ」
精一杯の力で抵抗しようとした。けれど、腕を押さえつけられてしまい足をバタバタと動かして抗うしかなかった。
暫く暴れていたのでうざくなったのかキヨは俺の頬を突然叩いた。キヨは細いが力があるので凄く痛かった。そのせいで足は恐怖で動かなくなってしまった。
「うるせえ足だなぁ。寛容な俺に殴らせるなんて相当だぜ?それともヒラは俺に叩いて欲しかった?」
「やだ…もういや…いや…」
「あーあ、ヒラ泣くなよ。俺がちょっと叩いただけで泣くなんてやっぱヒラはか弱いなぁ。そんなところも可愛いけど、他の奴に見せたら付け入られるぞ?あ、でももう外に出る必要がなくなるからいいか。俺だけのヒラになるんだもんな。俺のだけになったらさぞ可愛いだろうな!」
心底幸せそうに語るもんだからやっぱりサイコパスなんじゃないかと思いつつ俺はもうここから逃げられないのかもと悟りたくないけど悟ってしまう。
「ヒラ、そろそろ泣きやめって。まだお仕置き始まってないんだぞ?こんなところでめげてどうすんだよ」
「お仕置き…って…何…するの…?」
「そりゃあ…なぁ?」
ああ、嫌な予感がする。
――――――――――――――――――――――――
「ヒラ、お仕置き中だって分かってる?」
「わ、分か…やあああ…っ!んぁ…/////」
「お仕置き中なのにイったのか」
「っぁ…ごめ…なさ…/////」
「躾直しだな」
「いやっ…あ/////許し…あんぅ…っ/////」
「ほら、もう1回奥まで突くから今度はイかずに我慢して」
「そ、な…我慢…できな…い/////」
「出来なくてもやるの。いい?いくよー」
「や、もう…ほんと、にダメなの…っあああああ!っん、は/////」
「あーた、またイったね。我慢しないとずっと奥突かれるよ?それとも…それを期待してんの?ヒラって案外変態だったんだ?」
耳元で呟かれると嫌でも顔が赤くなる。違うのに、否定したいのに頭がぐるぐるして力が出ない。
「ぅん…ち、が…変態じゃ…な…/////」
「本当に?こんな酷い事されてここ、こんなに勃たせてんのに?」
「そ、れは…/////」
「ほら、変態じゃん。ヒラは淫乱だから。だから外に出したらすぐにそこら辺の汚い男に狙われるだろ?そんな事にならないように俺がずっとここで守ってやるから、な?それってとっても幸せだと思わねぇ?」
「し、あわ…せ…?」
「うん、そう。幸せ。ヒラにとっても、俺にとっても2人にとってもこれが一番幸せだと思うんだけど」
幸せ…これが?こんな生活が?
でも本当にキヨの言う通りなら?自意識過剰だけど本当に俺を狙ってる人が外にいるなら?ここに居るのが本当に幸せなのかもしれない。
キヨのこと何とも思ってなかったのにそんなこと考えてくれてるって考えるとなんかちょっと意識しちゃうかも…?でも嫌いな筈で今だって無理やり…でも考えてくれてるのは優しくて
あれ、もう、なんか、分かんない
「これが…幸せ…なんだ…ね」
「分かってくれた?」
「うん、キヨの気持ち、ちゃんと受け取ったよ。俺今幸せなんだね!キヨがそばに居て、楽しいことして遊んで、これからずっと一緒に居てくれるんでしょう?キヨがずっと俺を守ってくれるんでしょう?それって俺にとってすっごく幸せなんだよね!」
「ああ、守るよ。そばに居るよ。どんなヒラでも好きだ。だから俺と一緒に堕ちよう。深い、深いところまで」
この考え、頭がおかしいって思われるかもしれない。
でもこれが俺達だ。だって今幸せなんだよ?幸せって思えてるんだよ?それはおかしくなんてないよね。
そして今日も俺たちはおかしな恋をする。
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