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ローファーに汚れが付いていた事が気になり、軽く磨く。狭い玄関には、先ほどまで履いていた黒のスニーカーと、今磨いているローファー以外には何もない。
父が死んでしばらくしてから、全ての物を捨てた。
父の出自はよく知らない。ただ、外人の血を引いていたという事は知っている。
グリーンの瞳は、写真で見た若い頃の父親の瞳とよく似ていた。
母の荷物は殆ど母が恋人と今住んでいる部屋へと運んである。父が死んでから、この部屋には父親の遺品しかなかった。
それらを見るのが嫌で、全てを捨てた。
この部屋には、母が住んでいる。という事になっている。だが、もう半年は顔を見ていない。
父は母に捨てられたし、俺は元々拾ってすらもらっていなかった。
細胞を分けただけ。セックスの代償でしかないのかもしれない。
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