アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
17
-
坂道を登りきったらすぐ校門だ。
門はもう閉まっている為、裏へ回っての職員用の出入り口から敷地内へと入る。
誰も居ない。
今日の一限は体育が無いからか、校舎は陽だまりと静寂に包まれていた。
実習室のある棟を抜けて渡り廊下を横切り、しばらく歩くと昇降口が見えてくる。
この時間は一番左の扉しか空いていないため、右側に下駄箱がある身としてはこの距離が無駄に感じて仕方がない。
上履きも今週末には持って帰らなくてはならないな、と考えながら取り出し、履き替える。
鞄を持ち直し、大きな音を立てないようゆっくりと歩く。
昇降口の目の前にある階段を登り、四階を目指す。
三階の踊り場にある全身鏡をなんとなく見やり、ドキっとした。
首元左側の痕。
急いでYシャツと学ランの全てのボタン、ホックをしめる。ギリギリ見えるか見えないかぐらいにはなったが、不安は残る。
痕は付けるなと言ったのに。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
17 / 23