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七夕編⑵
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真尋兄さんは短冊をささっと飾り付けてしまった。
「さっ!ご飯食べよ!」
真尋兄さんに背を押される。
チラッと隙をついて真尋兄さんの短冊を見る。
〈和馬とずっと一緒にいられますように〉
…っ///
同じ事を願っていることを知って、嬉しくなり、心の中でガッツポーズをしていると、
「和馬っ!雨、やんだ!」
とベランダから真尋兄さんの声が聞こえる。
『ほんとだ。凄い晴れてますね』
ベランダに出てみると、さっきの雨が嘘みたいに晴れて、天使のはしごができていた。
『凄く神秘的で綺麗ですね』
「うん!これなら、織姫と彦星会えるな!」
そう言って笑う真尋兄さんは、まるで天使のはしごを使ってやって来た天使のようでとても綺麗だった。
『えぇ、会えますね』
「…和馬。もし俺たち離れ離れになったらどうする?」
不意に真尋兄さんが不安そうに聞いてきた。
『そうですね…。もし、その時が来たとしたら、俺は真尋兄さんと駆け落ちしてでも一緒にいますよ』
「お、俺も和馬とずっと一緒にいたいっ」
『あー、もうっ!真尋兄さん俺をどれだけドキドキさせるつもりですか』
「だって、和馬が好きだから」
『…っ!』
照れている俺を見て、“してやった”という顔をしている真尋兄さん。
そんな真尋兄さんもたまらなく愛おしく思えて1人悶える俺、和馬であった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
※天使のはしごとは
薄明光線といい、太陽が雲に隠れているとき、雲の切れ間あるいは端から光が漏れ、光線の柱が放射状に地上へ降り注いで見える現象の俗称。 (Wikipediaより)
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