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君は誰よりも魅力的で、
こんな僕に告白してくれたときには驚いたけれど、
君を好きになるのに時間はかからなかったよね。
僕が想いを告げたとき、君が涙を流したことを覚えてる?
「俺も、」と嗚咽をこらえて言ったんだ、
「愛してる」、って。
僕は初めて、愛しいという言葉の意味を知ったよ。
あのときの透明な雫さえ疑い始める僕は、愚かなのかな。
=
「もうしない」。
僕が君を責めるたび、君は僕を抱きしめてそう言った。
「信じる」、僕はいつもそう言っていたけれど、
あれは嘘だよ。
…なんて、言えればいいんだけどさ、
何度裏切られたって、僕は君を信じることをやめられなかった。
…それも、あの瞬間までの話だけれど。
ねえ、好きだったよ、
誰よりも、愛してた。
もうあんな恋は出来ないだろう、
もうあんな愛は感じないだろう、
そう言い切れるよ、君は僕の、唯一の存在だったからさ。
弱い僕でごめんね、
弱い君から逃げてごめん、
周りのひとは、
愛想を尽かした君が、僕から逃げたんだなんて思ってるよ。
こわくて逃げ出した君の手を、あえて掴まなかった僕が原因なのにね。
知ってたよ、本当は全部、ちゃんとわかってた。
臆病な君が考えていること、理解していたんだよ。
だから我慢出来たのに、
あの5文字は僕だけのものだったから、我慢出来たのに、
ねぇ、なんで?
ねぇ、
なんで…?
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