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あの、春の日。
雨上がりに待っていたのは「虹」だなんていいものではなく、
愛するあいつとの、別れだった。
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雨の向こうは。
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雨音が、好きだった。
ポツポツと傘を叩くその音の中、
じめじめとしているにも関わらず俺らは手を繋ぎ、
一つの傘の下、二人歩いて。
"この音がすき、
このにおいがすき、
(何より君と近いことが、すき)"、
そう言って笑う彼が、愛しくて仕方なくて。
世界には、俺と彼しかいないような、
盲目な心酔と、それに伴う恐怖と、。
そう、こわかった。
俺は、あいつだけ。
じゃああいつは…?
俺だけ、なのだろうか…
…。
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