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「好きです!!付き合って欲しいなんていいません……会計様のお相手のひとりにしていただきたいんです!!お願いします!」
「……あ〜〜」
朝一番、寮から学校までの短い道のりの中俺はそう声をかけられた。
「えーと君、2年の…」
「佐山浩です!」
「ヒロシ君、えっとねえ」
いるんだよなこういう子…目の前のヒロシ君を見ながら俺は苦笑いする。周りには俺たちと同じ通学中の学生がうじゃうじゃいて、そんでもってとんでもない告白劇を行うヒロシ君と俺にみんな興味深々。視線が痛い。
「俺あいにく相手には困ってないっていうかぁ……」
「嘘です!!だって昨日も会計様の親衛隊に新しい隊員が入ったって聞きましたもん、会計様の親衛隊って皆さんセフレですよね!増えるってことはまだまだ満足されてないんでしょ!」
直球かよ…何この子。セフレのひとりにして欲しいなんてこんな往来で言うことじゃないだろ…しかも親衛隊がセフレって言うなら親衛隊に入れば良いのに…。いや、それは無理なのか。
「だからお願いします!!僕ずっと会計様に憧れて……「憧れてるにしては随分会計様にご迷惑おかけしてるんじゃないの?」
ヒロシ君の言葉を遮る声に、俺はホッと胸を撫で下ろす。
「会計様、おはようございます」
「おはよう藤崎」
ヒロシ君と俺の間にすっと体を滑り込ませた人物は俺に向かってにっこりと笑うと後ろのヒロシ君に振り返った。
「君、2年の佐山だったね、先週会計様の親衛隊に入隊希望を出して拒否された」
俺への態度とは変わり、藤崎からは冷たい声が発せられる。
「やっぱり君はこんな風にいつか会計様のご迷惑になると思ったんだよね」
「だから僕の入隊を拒否したってわけ、でも、それなら僕は親衛隊じゃないんだから行動を制限される理由はないよ」
「そうだね、でも親衛隊は崇拝対象の方を煩わせる分子を排除する役目もあるんだよね」
スッと藤崎が片手を挙げると、人混みの中から数人の生徒がヒロシ君を取り囲んだ。
「僕すっごく優しいから選択肢をあげるね?今すぐここか消えて今後二度と会計様の目の前に現れないか……それとも」
ヒロシ君を取り囲んだ生徒とはまた別に、今度は藤崎の後ろに大柄な生徒が現れ、ボキリと腕を鳴らした。
「今から僕達と楽しいことするか……ね?」
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