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生徒会役員である俺はまあ自覚のある程度には顔が良い、そして金持ち学校のボンボン達の中でも飛び抜けてボンボンだ。そして…
「っていうかまおりん今日は寝坊?珍しいね」
「はい、昨日の授業の復習をしてたんですけど分からないところがあって」
目の前で会話を交わすこの二人。藤崎ちさと(ふじさきちさと)と、まおりんこと早乙女真織(さおとめまおり)。二人とも親衛隊に所属している。
「分かんないところあれば僕に聞いてよ、一年の範囲なら絶対答えられるから」
「ほんとですか!ありがとうございます」
「あ、でも会計様にお聞きしても良いかもね、会計様は成績も優秀だから……いいですよね!会計様」
「え!?ああうん勿論!」
「え、会計様は普段のお仕事もあるのに…ご迷惑じゃありませんか?」
「ないないない全然迷惑じゃない!!気軽にいつでも聞いて!」
藤崎のナイスな振りに俺は全力でのっかる。勉強得意でよかった…。「じゃあまたお願いしてもいいですか?」と俺に尋ねるまおりんに全力で頷いた俺は心の中でガッツポーズをした。……もう態度で丸わかりだろうけど、俺はまおりんのことが好きだ。
ここでまおりんの説明をしておこう。まおりんは色白で黒髪が似合う細身の美人さんで、口元のの黒子がとても色っぽい、生徒会会計親衛隊の隊長さんである。学年は俺の一つ下の一年生。クラスはB組。控え目でおとなしくて、親衛隊のメンバーひとりひとりを気にかける様な心優しい人物だ。ちょっと引っ込み思案なところが目立つが俺はそんなところも可愛いと思う。守ってあげたい、ほんとに付き合いたい。
で、先程から俺たちと共に行動を共にしている藤崎だが、こいつは実は俺の親衛隊ではなく生徒会長の親衛隊隊長だ。それが何故俺の親衛隊を引き連れヒロシ君を撃退したのか、単純に会長親衛隊と会計親衛隊の仲が良いっていうのもあるけど理由は他にある。……まあこれは後で説明しようか。
藤崎は親衛隊でなければ顔だけ見るとランキングに入ってもおかしくないくらいの美少年だ。生徒会長を崇拝しており、親衛隊内で先輩だろうが何だろうが引き摺り下ろし、今の地位にのし上がったという強者で、その天使のような見た目とは裏腹に持ち前の性格の悪さと頭脳で今まで行ってきた悪事(会長に付く害虫退治と言う名の制裁活動)は数知れず。敵に回したくない生徒ナンバーワン、しかも風紀のブラックリストにがっつり乗っているが一度もしょっ引かれたことはないという恐ろしい人物だ。
「まおりんはほんとに賢いねえ、結城とは大違い、折角同室なんだからまおりん見習って一緒に勉強させてもらったら?」
「面倒くさいんでいいです」
そして今初めて声を発した人物は結城秀俊(ゆうきひでとし)。まおりんの同室で、親衛隊には所属していないが、藤崎の親衛隊活動で何かしら行動を起こす際にはだいたいこいつが動いている(ヒロシ君を撃退した際に最後にビビらせたのもこいつ)藤崎に従順な取り巻きである。デカい図体に無口、そして滅多に変わらない表情の所為で初対面では一瞬ビビったが、割と普通に話せるし、藤崎のわがままに唯一付き合える勇者である。ちなみにさっきからずっといた。
「それでは会計様、僕達一般生徒はここで失礼させていただきます、何かあればいつでも親衛隊にご連絡ください」
生徒会室のある階には一般の生徒は入れない決まりになっている。ここまで俺を送り届けた三人は藤崎の言葉でお辞儀をした後自分の教室へと帰っていった。
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