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2話 sideK
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「うぃーっす」
いつものようにドアを開けて大声を出す。
「おはよ」「はよーっす」なんて適当な返事を返される。
そうすればまたざわざわし始めた。
いつも煩いが今日は更に騒がしい。
何やら興奮している様子で落ち着かない。
「なんでそんな騒いでんの?」
適当に男子を捕まえて話しかけた。
するとその男子はに、と笑って話し始める。
「今日転校生来るらしいんだよ!可愛い女の子とかだったらいいんだけどな〜!」
…………転校生?
だからこんなに騒いでいたのか。
教えてくれた男子にサンキュ、とお礼を言ったところで担任が教室へ入ってきた。
その後ろには転校生らしき人影が見える。
「おまえら早く席に着け、煩いぞー」
俺はおとなしく席に座って鞄を置いた。
そしてその担任の後ろにはくっついている転校生へと目を向けた。
……席の位置的に担任に隠れてよく見えない。
「ん、じゃあ自己紹介な」
担任がほら、と転校生の背中を軽く押す。
すると転校生はビクッと小さく肩を跳ねらせ1歩前に出た。
顔は俯かせたままだった。
そのまま更に深く頭を下げぺこっとお辞儀をしながら小さく呟いた。
「……こ、香坂、です……」
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