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3話 sideK
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「あ、その……えぇと、よろしくお願いします…」
ひょこ、と先程から見えなかった顔を上げる。
黒みがかっててふわふわした茶髪。
琥珀色のキラキラで丸いぱっちりした目。
何やら自信無さ気な様子で縮こまった小さい身体。
男とは思えないような、何かしらの魅力を持っているように感じた。
……なにより1番気になったのはぼそぼそ話していても分かる鼻声だけど。
「じゃあ……席はそこで」
担任が指さしたのは丁度俺の真横だった。
……これは仲良くなるチャンスだったり?
周りからの視線を浴びながらそそくさと俺の隣に座った転校生……名前なんだっけ、まぁいいか。
そいつに軽く声をかけてみた。
「俺キヨっつーの、よろしくな」
あ、キヨっていうのは渾名なんだけど……とかいろいろと話そうとした。
すると転校生はこっちをチラッと見て明らかに嫌そうな顔をした。
…………そんな顔しなくてもよくね?
その顔のまま「よろしく」と短く言って目線を前に向けてしまった。
……もしかして俺嫌われた?
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