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14話 sideR
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結果だけ言うとぴーぴーは強かった。
先輩と対等にやり合っていた。ボロ勝ちしていた。
真剣にテニスをする姿はいつものウザい態度を感じさせないくらいかっこよかった。
「さすがだな、あいつは」
「勝ってるねぇ、ぴーちゃん」
後ろから声が聞こえて思わずビクッと肩を跳ねらせた。
後ろにはフェンスがあるはずなのだが。
振り返ると見慣れた2人がフェンス越しにこちらを見ていた。
俺はその二人の名前を口に出す。
「き、きよ君とつわはす君?」
なんでこの2人がいるのだろう。
放課後なら本来生徒は、部活か家に帰っているかのはずだ。
何してんの、と問いかけてから2人が傍にサッカーボールを置いているのに気がついた。
「俺らサッカー部なんだよ」
「……まじで?」
2人ともゲームをやっているところしか見たことがなかったからなんか変な感じがする。
運動出来るんか…。
「今運動出来んのかって思ったでしょれとさん?」
え、なんで分かったの!?と反射的に返してしまう。
つまり遠回しに肯定してしまった。
しょうがないやろ、ゲームしてるイメージしか無いんやから。
「俺はともかくきよ君はまぁまぁ上手いんだよ?」
くすくす、と小さく笑いながらつわはす君がフォローを入れる。
ぴーぴーの笑い顔とちょっと似てる。楽しそうにくしゃって笑う感じ。
笑い声は全然違うんやけどなぁ。
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