アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
束縛ー2ー
-
ー悠斗
起きるともう朝で、自分のベッドの上だった。
えーっと…
昨日何したんだっけ?
ヒリヒリとお尻のほうは痛むし…
すっぽりと昨日の記憶だけストンと抜け落ちている。
首を傾げながらリビングに向かい、大好きなはる兄を見かけたとたん、
昨日の記憶が断片的に蘇った。
「…ぅあ、はぁっ… やだ、遥さん。 遥さんごめんなさい」
「ん?悠、どうした? 怖い夢でも見たのか?」
「…っ兄様ぁ…」
よしよし。と頭を撫でてくれる兄様に抱っこしてもらった。
安心…は出来ないけど、なんか ホッ。てなった。
「兄貴が…何かした?」
「違う、違うの。 僕が悪いの」
理由も言わずただ泣きじゃくる僕に、
困った兄様がはる兄に助けを求めるように声をかけた。
でも、はる兄はチラッとこっちを向いて「ごめん」と呟くだけで何もしてくれず、
スマホに目を落としなから廊下に出て行った。
「悠、今日も学校休みな。ね?」
「…やだ。 今日は学校行くの」
「うーん… じゃあ兄様と行くか。テクテク歩いて行こう?」
キラキラと眩しい顔で笑いかけられ、
僕も気づけば、「うん!」と元気に頷いていた。
「じゃあご飯食べて着替えような」
「兄様と?」
「ばか。俺はもうとっくに終わってる」
兄様は、もうご飯も食べたし、制服にも着替えたらしい。
でもそれもそのはず。
時計を見ると、いつもはもう、兄様が学校に行っている時間だった。
『朝課題』ないのかな?
兄様を待たせないように、急いでご飯を食べ、
日頃びびってゆっくりと着替えてしまう制服にも、素早く袖を通した。
「悠、すげぇ速かった。 偉い偉い」
兄様に撫でられて、凄く嬉しい。
自然にえへへ。って口角が上がった。
「じゃあ兄貴行って来るよ。 悠も一緒だから」
「うん。 はる兄、行ってきます」
ついこの前、兄様に嫉妬していたことなんか忘れて、
兄様にしっかり手を繋いでもらいながら、2人仲良く家を出た。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
74 / 105