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束縛ー2ー
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「待て待て、悠も蒼くん…かな? も、どっちが悪いとか言わないの。お兄ちゃんはなんも状況分かってないけどさ、結局どっちも悪くないんでしょ?」
俺は大人だから。
感情に任せて判断したりなんかしない。
『大人の笑顔』で、2人の仲裁役を買って出る。
早く悠と家に帰るために。
悠をにちゃんと分かって貰うために。
“悠は俺のもの”だってこと。
「…遥さん、、」
小賢しい男。蒼、とか何とか言う奴から手を離した悠は、
不安そうに俺を見上げた。
やっぱり悠は俺を選ぶよな?
そう思うと、口元が変にほころんぶ。
「よし。じゃあ今日はもう帰ろうか。 ね?悠」
まだその場のうずくまる悠に手を差し伸べると、
悠は手のひらを掴むことなく、袖を少し触るだけだった。
「…帰る。 ごめん、蒼くん」
それでも、“ちゃんと俺を選べた”悠に優しく微笑んで、
その手を掴んだ。
「うん。バイバイ、また明日ね」
「…うん。また明日」
悠の手を引いて、
半ば無理やり、悠を車に乗せた。
早く2人っきりになりたかった。
早く悠を俺のものに。
ーーー
でも、
俺は何でここに来たんだったっけ?
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