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すれ違い
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はっきり言って、赤羽の“自傷癖”は今に始まったことじゃない。
学校に来れずに自分を傷つけて、
たまに行く俺が手当てをしていた。
最近は、ちゃんと学校に来ていたようだが、
多分あれだ。
俺が怒ってから、来なくなったようだった…
「…せんせ…」
「ん? どうした?…よし、顔色も良くなってきたな」
「ごめんな、さい」
血の染み出してきたタオルを押さえながらふらつく赤羽。
細くなった…
ってちゃんとご飯食べてるか?
「謝らなくていいから。 つかさ、ご飯食べてるか?」
「…えっ? ううん。お母さん作ってくれないから、 食べてない」
「うーん…この様子じゃ冷蔵庫にも何もないよな… よし、買ってくるからちょっと待ってろ」
そう言って立ち上がる俺の腕を、「待って!」と
細い手が掴む。
「僕も… 駄目?」
「駄目じゃないけど… 動けるか?」
「行く! いい…ですか?」
「…別に、勝手にしろ」
赤羽の家の冷蔵庫にはやはり何もなく、
俺は財布と相談しながら、スーパーへと足を進めた。
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