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朝日が眩しい。
布団に顔をうずめると、
あぁ、お日様の匂い。
小さいころは、こうやって起きるのが好きだった。
今もたまにお日様の匂いを感じては、心地よくなる。
でもお日様の匂いってダニの死骸なんだろ?
あーあ、知りたくなかった。
本当、知りたくなかった情報ベスト3には入るくらい…
それでも目覚めのいい朝に浸っていると、
机の上のスマホが震えた。
(なんだよ)って思いながらも中を見ると、おびただしいほどの着信があった。
それも悠くんと出掛けていた夕方から夜中にかけて。
まぁ予想通り全部病院からだったが…
「もしもし、どうしました?」
「遥くん!やっと繋がった…早く病院来て!早く」
先生が焦っているなんて久しぶり。
俺は「はい。今すぐ」って電話を切って、悠くんを起こした。
まだ眠そうな悠くんを抱いて車に乗って、病院へと向かい、
ちゃんとピアスがついている悠くんを車に残して、病室に急いだ。
「…っや…お兄ちゃんじゃない。お兄ちゃん、いない…はぁっはぁっ」
「とわくん、落ち着いて。ね?大丈夫、怖くない」
「いやっ…やめて…はぁっはぁっ…ぅあっ…あっ」
「先生、遥です」
とわ、どうしたんだ?
1人、そんなに辛かった?
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