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関係
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それから俺は、『俺の味方』だと言ってくれる先生に抱きしめられた。
いつもなら振り払う手をそのままに、
俺は全て話した。
とわへの想いも、悠くんへの想いも。
今まで俺が弟たちにしてきたことも、
全部。
先生は、何も言わず、ただずっと俺を抱きしめてくれるだけだった。
「先生、もういいです。ごめんなさい…」
俺からそっと離れると、先生は、優しく微笑みながら、
「敬語、やめていいよ。俺も遥って呼んじゃおうかな」
なんて楽しそうに言った。
「遥って呼んで…先生、俺の味方?」
今の俺は、やけに素直だった。
素直に何でも話して。
素直にすがって…
俺は『孤独』から逃げるために、
『束縛』っていう方法しか知らなかったんだ。
弟たちを束縛しかして来なかったから…
でも、
束縛しなくてもいいのかな?
束縛しなくても、
『孤独』にならない?
俺の味方、なの?
「そうだよ。俺はいつだって遥の味方。な?だから遥はそのままでいいんだよ?」
いいの?
束縛しなくても、俺の味方?
たとえ嘘だとしてもどうだっていいと思った。
たとえこれが医者としての言葉だとしても…
先生、ありがとう。
我慢してたのに…
涙が頬を伝った。
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