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保健室
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「すいません、会議抜けますね。保健室居ますので」
本当は怪我人がいようが、病人がいようが、会議が終わってからなんだろうけど、
「あれって橘ですよね?あの、ほら…」
「ああ、この前学校で倒れて救急車で運ばれた…じゃあ高橋先生いたほうが安心だろ」
なんて声が聞こえてきたから先生抜けてもいいんだろうね…
別に具合なんか悪くないし、
『あの』でも、『この前の』でもないけど、先生が来てくれるって言うなら、別に関係ないし…
「先生、あのさ、ごめん。俺具合悪くない…えへっ」
ごめんね。
心配して付いて来たんでしょ?
「分かってたさ。じゃないとあの兄さんが学校なんて来させないだろ?」
確かに…
って分かってたの?
じゃあ何…で?
「何で付いて来たのかって思っただろ?
そりゃ、1人だとお前が寂しいかと思ってさ…
嘘、勝手に開けて俺の保健室を荒らされたくなかったから」
なんだ。
別に俺、荒らさねえし…
「まぁゆっくり休んでいけよ?別にここでは寝てても良い訳だしさ」
先生はフッと笑って、パソコンに向かいだした。
俺はそんな先生の背中を指でゆっくりなぞりながら、
「そう言えばさ、さっき俺のこと『とわ』って言いそうになってたでしょ?なんで?」
耳元で囁いてみた。
俺のこと『とわ』なんて呼んだことないくせに…
「さっき…えっ?いつ?えっ…俺?」
先生は分かり易く動揺して、目を泳がせ始めた。
「先生だよ。職員室で…ってか別にいいよ?『とわ』で」
ってかそっちの方が嬉しいし…?
大歓迎だけど、僕。
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