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束縛ー飴玉ー
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「悠斗、何してるの?」
「ん? ふふっ、眺めてるの」
あれから僕は、ずっと手のひらの上の飴玉を眺めていた。
だって綺麗なんだもん。
僕は『友情』なんて、今日初めて知った。
「まぁ別に良いけど、もったいない!とか言って食べないつもりじゃないだろうな」
「えっ! いや、そんなつもりは、、、」
「図星だろ。 賞味期限とかあるんだから食べれなくなる前にちゃんと食べろよ!?」
「ふぁーい」
じゃあ後ちょっと眺める。と、飴玉をくるくる回したとき、
保健室のドアがいきなり開けられた。
「今日は橘が来てるって聞いたけど… ってお前、学校にお菓子!?」
「…ひゃっ! ごめんなさい」
大声で怒鳴られたから、癖で謝ってしまった。
怒鳴られるの嫌。
怖くて怖くて、何も考えれなくなるから。
「いや、これは俺が…」
「ピアスの件も俺は許してないんだぞ! なのに…って。 大体さ、お前のせいで学校の風紀が…」
「先生!これは私が… えっと…」
「ごめんなさい、ごめんなさい。 僕が全部全部悪いの。だから遥さんも… はぁっ…! はぁっ…」
「悠斗!大丈夫か? 落ち着いて、な?」
「…ごめんな、さい… はぁっ…ぁっ、僕、僕… 帰り、ます…」
荷物は何も持たず、そのまま保健室を飛び出した。
僕のせいで学校が悪くなるなら、
僕はもう来れない。
蒼くんに迷惑かかるから、僕は蒼くんの
“友達になれない”
徐々に苦しさが増してくる息。
何かか溢れて歪む視界。
何も考えられない頭。
無我夢中で道路に飛び出せば、
“僕に車が迫っていた”
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