アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
学校
-
「…せ…す…ぃ」
カーテンの外で誰かが話している。
体は相変わらず怠かったけど、
外の声が気になって、ちゃっかり覚醒してしまった。
「手当て終わったんだから帰れ」
「えー…ねぇそこ誰かいるの?」
うわっ!!
俺いないです。
相手からは見えないのに、
身を縮めて隠れる。
「別にいいだろ?教室戻れって。邪魔だ邪魔」
「先生好きだからね。僕ね、先生好き。」
なんで…?
先生のこと。
「はいはい。俺も好きですよ。バイバイ」
え?
両…想い?
嘘だ。
嘘だ。
いや。いや。
「…っはぁはぁ…ゲホゲホっ」
「おい橘!?」
カーテンが解放され、先生の姿が見える。
なんでこんなに俺、動揺しているんだ?
別にいいだろ?
先生が誰を好きでも…
「…っはぁ…っ!!ぅぁ」
「橘、薬は?それとも病院?」
先生が心配してくれてる。
先生が焦ってる。
苦しくてたまらない。
だけど
酷く幸せだと思う自分がいる。
先生が、
俺を、
心配してくれているから。
俺はこの気持ちの正体に気づいてしまった。
俺は先生が好きだ。
好きなんだ。
先生の雰囲気も、
優しさも、
全部、好き。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
12 / 105