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「…?怖いことって何?」
「……」
あぁ、そうかとクレインは溜息をつく
他人に身体を触られるのが嫌じゃないというより、怖い事をされてる自覚が無いほどに一琉は純粋なのかと理解する
無垢といえば聞こえはいいけどこの学校で暮らすにはあまりに危うい、これでは刻景や六花がいくら気にかけても限界がありそうだ
「はい、できました…さっ、落合君達のところに送っていくよ」
今頃大慌てで探してる姿が目に見える
「ありがとー…なぁ、会長ー僕ってそんなに人間っぽくないかなぁ?別に僕はそれでもいいんやけど」
みんな何で間違えるんだと一琉が唇を尖らせたのが可愛くてクレインは穏やかに目を細める、しばらくすれば一琉が人間なことは正しく知れ渡るだろうけどみんなそれがわかっても嘘をついて今日みたいな悪戯を考えるはずだ
「あ!一琉いたー!…会長も一緒だ」
急いで2人の元へ帰そうとしたけど一琉を探していた2人が先に一琉を見つけてくれた
2人とも一琉がこの桜を気にしていたのを思い出しここまで走ってきたようだ
六花はタタタッと走って駆け寄ると一琉の腕を引いてベシッとおでこを叩いてお仕置きをした後、意地悪い目でクレインを見る
「もーいたいしー」
「…会長、こいつになんかした?」
「俺はしてないよ、安心して」
一切動揺せず言い返せば六花は素直に聞き入れて一琉と手を繋ぎ教室に戻ろうと歩き出す
刻景は自分の横を通り過ぎていく2人に先に行くよう言うとクレインと目を合わせた。
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