アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
刻景は小浜の腕を掴むと引きずるようにして歩く、突然大人しく刻景に連れていかれるつもりはないけど力が強くて逃げられずあっという間に人気のない非常階段へ引っ張られてきてしまった
刻景は1年ながらに体格がいいが小浜は年上なこともあり怯まずに、腕を離され解放されるとチッと舌打ちをして忌々しげに刻景を睨みつける
「なんだよっ、文句あるなら風紀委員呼べよ!悪いことしてねーのに怒鳴られるのも殴られるのもごめんだからなっ!ここでのトラブルは風紀の判断が絶対だ!」
今の風紀委員長が人間同士のいざこざに興味がないのを知っている、一琉の様子では小浜が悪者になる証言すらしないはずだ…けど刻景はその提案を受け入れず面倒臭そうに溜息を吐く
「ったく…あんた風紀委員長の名前知ってるか?」
「当たり前だ!落合在刻さんだ!」
『落合』の名前は純種や混種にとって忌み嫌うものだけど、人間…とくに別種と共存することを反対してる人間主義者からは絶大な支持を受けていて知らない者はいない
その落合の人間というだけでなく在刻はスラリと背が高く細身で綺麗な顔立ちをしてるのでこの学園では良くも悪くも有名人だ
「それ俺の兄貴」
兄の在刻がこの高校に入学して風紀委員長を務めているのは知っていた
どうせ権力をいいように使って好き勝手してるんだろうと思いきや、想像以上にやりたい放題をしていて弟ながらに兄の名に怯えている害のない別種には本当に申し訳なく思ってる
小浜は目の前にいる刻景も落合の人間と知って一瞬動揺するけど………。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
67 / 1090