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水族館デート side:優
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「きっれー!」
あ、また走ってった。
水槽を見るなり駆けていく
後ろ姿に保護者のような気持ちになる。
「うおっ、まんぼう!」
それにしても楽しそうだな。
本当に子供みたいだ。
くすりと笑って荘の背を追う。
その後もクラゲを見てはしゃぎ
シロクマをみてはしゃぎ
ペンギンを見たときなんか
水槽から中々離れなくて困ったくらいだ。
ペンギンそんなに好きか。
確かに可愛いが。
「ゆうー腹へったあ」
「早くないか?まだ11時だぞ」
「腹へった!」
…あれこいつほんとに小学生かもしれない。
隣で腹へったと連呼する荘が
もはや駄々をこねているようにしか
見えなくなってきた。
そもそもあんなに走り回るから腹が減るんだろ。
「優!あそこにフランクフルトある!
しかもBIGサイズだ!」
そんな勢いで走ってったら店員が驚くだろ。
あ、ほら。
「BIGフランクフルトげっとー♪
優も食う?2個買ってきた」
「それ俺がいらないって言ったら
どうするつもりだったんだよ」
「俺が食うんじゃん」
さらりと言ってのけるが
BIGサイズと言うだけあって
結構なボリュームあるぞこれ。
途中で飽きないか。
そう思うが荘の手に
握られているフランクフルトは
既に半分なくなっている。
高校生の食欲はすごいな。
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