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君のためだから
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まふまふside
ま「そらるさん…大丈夫かな」
僕はそらるさんからのLINEの返信を
眺めながらタクシーに乗っていた
「まふ、愛してる」
僕はこの言葉を信じて、仕事へ向かった
建物へ着くと、そこにはマネージャーがいた
マ「おはようございます。まふまふさん」
ま「おはようございます。。」
マネ「今日ですよね…。きっと大丈夫です!元気な姿で戻って来ますよ」
ま「…はい」
僕達は重い空気の中、録音スタジオへ向かった
今日は2曲の録音と、ライブグッズのデザインをやらなければならない
ま「始めましょうか…」
僕はひとり、ヘッドホンを耳にかけ
防音室へと向かった
横にはガラス越しにスタッフさん、マネージャーさんがいて
僕の目の前にはマイクが置かれていた
ま「…ふぅ……」
僕は大きく深呼吸をした
スタッフ「ではいきまーす」
僕は流れる音楽に合わせ歌った
だけど上手くいかなかった
ま「不確かなココロも 君がくれた愛も 取りこぼしてしまう ボクには」(解読不能/After the Rainより)
あ…また音程外した
ま「ごめんなさい。もう1度お願いします」
スタッフ「はい、落ち着いて大丈夫ですよ」
ま「…はい」
音楽に乗るだけ…
リズムに乗るだけ…
ただそれだけじゃん。
何で出来ないの…
ま「愛情だっけ 無情だっけ 何度解凍したって 知り得ない 何かが溢れだしそうだ もうほおっておいて ねぇ」
あ…高音が出ない……
ま「すみません。もう1度お願い出来ますか」
僕はスタッフさん達に頭を下げた
スタッフ「全然構いませんよ、まふまふさん、落ち着いてください」
マネ「大丈夫ですよ」
ま「…はい」
僕の声は震えていた
もう声を出すのは辛かった
マネ「まふまふさん、大丈夫です。大丈夫ですよ。After the Rainの時に、そらるさんと約束したのを思い出してください。」
マネージャーは優しい笑顔で言ってくれた
そうだ…
「お前が辛くなった時は俺が代わりに歌う。だから俺が辛くなった時は、代わりにお前が歌って。」
そうだ…
そらるさんばっかり頑張ってるのはだめだ
僕も…。
ま「ごめんなさい。もう1度お願いします。」
僕は深呼吸をし
声を立て直した
ま「何回やったって 動作不安定な イエスマン エミュレータ」
僕は全て歌った。
何とかやりきった
ま「今日はごめんなさい。」
僕はマネージャーさんとスタッフさんに深々と頭を下げた
スタ「いえ、全然大丈夫ですよ。あの…これ」
スタッフさんが僕に紙袋を渡してきた
ま「これは?」
袋の中に白い箱が入っていた
これってサンドイッチ?
スタ「隣町のサンドイッチ何ですけど、是非そらるさんと食べていただければ…」
あ…これ、有名な所のやつか
そらるさん…食べてくれるかな
ま「はい!ありがとうございます」
マネ「まふまふさん、休憩をとってからデザインを完成させましょうか。なのでまずは休憩室へ」
ま「わかりました」
僕は録音室の隣にある休憩室へ向かった
そこには天月君がいた
天月「え!まふ君!?」
ま「天月君!?」
互いに目をパチパチさせていた
するとマネージャーさんがお茶を買ってきてくれた
マネ「まふまふさん、お茶です。天月さんもどうぞ」
天月「あ…どうも」
ま「あ…あの天月君は…」
マネ「あぁ、録音室の交代を待っていらしたのですよ。」
天月「そう、次のライブの曲を録音しに来たんだよ」
ま「そうなんだ!」
天月「まふ君の声、すこし聞こえてたw」
ま「え!?」
ちゃんと高音も出せてなかったのに…
恥ずかしい
天月「じゃぁ、次は僕が行ってくるね」
ま「あ!うん!」
そして僕もグッズデザインへと向かった
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