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あの星をもう1度… 12
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まふまふside
僕はいつも通り用意して学校へ行く。
ま「今日はいなかったなぁ」
今日は電車にそらる先輩はいなかった。
何故だろう…早めに学校へ行ったのかなぁ。
僕は学校に着く。
そして新館校舎を眺め、大きく深呼吸をしてから本館校舎へ向かった。
教室は相変わらずザワザワとしている。
天「おーはよ!」
天月君が後ろから抱きついてくる。
ま「重いよ〜」
天月「あのね!昨日部活に新しい先輩が入ってきて!歌詞っていう人なんだけど…」
歌詞…音楽好きの僕にはたまらない名前
ま「その人がどうしたの?」
天月「イケメンなんだよ!イケメントップ6決定だって〜。サッカー部はイケメンばっかりじゃん」
サッカー部は志麻先輩、センラ先輩、歌詞先輩、そして天月君
イケメンばっかとか…僕とかが行くと浮いちゃうやつ…
ま「よかったじゃん!」
天「うん!それでその人とLINE交換した!」
天月君はカッコイイ先生が来た時のJKみたいだなぁ…
先生「おいこら席に座れ〜」
はい!先生来た!やばい!
僕はスグに席へと座る。
そして後ろのドアからそらる先輩が入ってきた。
先生「あ、蒼夜!会議どうだった?」
そ「これ…校長先生が先生に渡しておいて、と言っていました。」
そらる先輩と先生は会話を続ける。
そして皆は授業の準備にとりかかる。
僕は相変わらず窓の外を眺める。
空はとても青かった。
最近は雨も降らず、とても天気が良い。
こんな日は遊びに行きたい…
そんな事を考えているとチャイムが鳴る。
そして"起立"という声に揃え、皆立つ。
するといつの間にかそらる先輩は席に戻っていた。
僕は授業の挨拶をするとそらる先輩にノートを返した。
ま「これ…ありがとうございます」
そ「良いよ」
優しく微笑むその笑顔はとてもカッコイイ。
そらる先輩はメガネをかける。
先生「授業始めるぞー」
僕は久々に授業を真面目に受けた。
昨日のノートに今までの授業の復習も入っており、勉強に追いつけた。
そらる先輩は僕が返したノートに授業の内容を綺麗に写す。
その真剣な目は、僕を虜にした。
僕がそらる先輩を見ていると
そらる先輩がこちらに気づき、ニコッと笑う。
昨日のあの寂しそうなそらる先輩はいなかった。
僕がそらる先輩を見ながら考えていると
そらる先輩は自分の唇の前に人差し指を立てて、「内緒」という合図をする。
そらる先輩はあの自分を誰にも見られたくないのだろう。
そらる先輩のその笑顔がとてもかっこよくて僕は顔を赤く染める。
そしてぷいっと黒板の方を向き、授業に集中した。
そらる先輩はふふっと静かに笑った。
授業は難しかったけれど、最低限の事は出来た。
それにたまにそらる先輩に教えてもらい、難しい問題も1問解いた。
そ「お疲れ」
そらる先輩は僕の頭をそっと撫でると
先生の元へと向かう。
僕は顔を赤くしながらそらる先輩と先生を見ていた。
でもその時、僕は思った。
"そらる先輩は先生の事が好きなのかな…"
そらる先輩は先生といる時はとても笑顔だ。
僕の胸はキュッと締まる。
そう考えてしまうと、本当にそうなんじゃないか、と思い込んでしまう。
そして僕は…
この時思う。
"この気持ちは何?"
皆からとってはとても簡単な話。
"好き"かもしれない
でも…僕は男でそらる先輩も男。
好きという感情はあってはダメなもの。
それが…決まりなのだから…。
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