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あの星をもう1度… 80
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まふまふside
丘に来た。
今日は晴れているから、いつもより多く星たちが輝いている。
そらるさんの見れるこの星が大好きだ。
するとそらるさんがこちらを見ている。
僕が「ん?」と首をかしげると
そ「まふ、話すことがある。」
そらるさんが真剣な顔で言った。
僕は一気に怖くなった。
そらるさんのこの表情…
きっと何か良くない事かもしれない。
けれど…今の僕が出来ることは
"全てを受け止めること"
そ「アメリカに行く」
その一言は僕の頭を真っ白にする。
今僕がどんな表情をしているか分からない。
でも……ただ
そらるさんの悲しそうな顔だけが僕の頭を埋めつくす。
ねぇ、神様
僕の大切なもの…
そんなに奪って楽しいですか…?
それともこれは運命ですか…?
それとも…これは僕のせいですか……?
ねぇ…答えて。
今だけでいいから
時間を戻して。
そらるさんは申し訳なさそうな顔をする。
でもそらるさんは悪くないから…。
そらるさんは僕の手を握る。
大丈夫だよって
優しく伝えてくれているみたいに。
でも…それは今の幸せで
きっとスグに崩れてしまう。
そ「まふ…ごめん」
でも…そらるさんも辛いんだ。
ここで僕がわがままを言うと
迷惑になるだけだから…。
そらるさんが元気に行けるように…
そ「1年後帰ってくる。またここで…またこの星空の下で」
僕は今の力を振り絞って笑顔を作った。
でも体は言う事聞かないな…。
ま「はいっ!僕…待ってます!待ってます……だから……」
僕の笑顔は届いてますか?
僕は笑えてますか?
これで……そらるさんが幸せになるなら…
そ「まふ…ありがとうっ」
そらるさんが僕の頬に手を伸ばす。
僕の目からこぼれ落ちる沢山の涙。
そらるさんも目から1粒の涙をこぼす。
そ「まふ…好きだ」
そらるさんは僕の顔をくいッと近づけ
キスをする。
そのキスはあの時のキスとは違い
寂しく…涙でしょっぱい、
だけど、とっても力強く
お互いを忘れないように。
お互いの感情を忘れないように…。
そ「1年後に必ず帰ってくる。だからここの丘で待っていて」
ま「はい、必ず…」
"待ってます"
(次回から最終章へ突入します。)
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