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ねえ、先生 19
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逃げたいと思っても、保健室は狭いせいで、僕は簡単に鍵のかかっているドアに背中を預けてしまう体勢になった。
先生は僕が逃げないようにする為なのか、ドアノブに手を伸ばし、開いた手で僕の手首を掴んだ。
そして、先生は今まで見せたことがないくらいに、顔を赤くして余裕のない顔で僕を見てきた。
「俺が、…そんなに器用な奴に見えるか」
「………え?」
「大人だからって、みんなが皆…好きじゃない奴にキスなんて出来るわけねぇだろ」
先生は、余裕のない顔のまま言葉を続ける。
「秋山が鈍感過ぎて、困るんだよ。…アホ」
そう言って僕と目を合わせると、先生は手首から手を離すと、僕の耳に触れた。
「……これじゃあ、俺の気持ちは分からないか?」
「……えっ…」
「…俺は、…お前が思っているより、……秋山が好きだ」
顔を今まで以上に赤くして、先生は顔を隠すように腕を口元に持っていき、視線を恥ずかしそうに逸らす。
「…好きだよ」
「……えっ、……えええ?!」
先生から絶対聞けるとは思わなかった言葉に、僕はものすごく驚いた。
「おまっ、…静かにしろっ!」
人差し指を先生は立てて、大声を出した僕を注意した。僕は一回、口元に手を当てて、深呼吸を軽くした。
そして、僕は大きい声で話さないように、声のボリュームを下げて、話し出す。
「せ、先生そんな素振り全然見せてないじゃん…!」
「お前が見せすぎなだけだよ。俺は普通だよ」
「出てけっていつも言ってくるじゃん…!」
僕がそう言うと、先生は僕のオデコを軽く突っついた。
「お前、考えてみろ。…好きなやつとベットのある部屋で二人きりでいるなんて、理性が壊れたらどうすんだよ。今日だって我慢してたのに、お前が鍵閉めたとか言ったら、…我慢できるわけねぇだろ」
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