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マイペース過ぎ
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あー、何も面白くない。母さん達は出掛けたし……暇。
コタツに入りながら、特に面白くもないテレビをボーッと観て過ごしていると、なんの前触れも無く、ピロンと携帯が鳴る。
こんな昼過ぎに誰だろ……。
そんなことを考えながら、そのメッセージ欄を開いては、送られてきた言葉の意味を理解して直ぐに俺は小さく吹き出す。
『あけましておめでとうございます』
その一文が素っ気なさすぎて、そしてコイツらしくて思わず声を出して一人で笑う。
「……もう三日だけど」
一応、俺から送っといた一日丁度のメッセージも、コイツは今日の昼に見たってことか。
マイペース、とでも言うべきか。
マイペース過ぎだとも思うけど。
『もう三日だよ。今まで何してたの?』
音もなく、俺はマイペースな広斗にそう返す。
『時間忘れて、ゲームし過ぎた。……なあ、初詣行こう。その後、オレの家で漫画読みに来いよ』
って、三日まで連絡しない程ゲームしてたって……。
ゲームし過ぎだろ。……ゲーム好きなのは分かるけど。
……漫画読みに来いっていうのも、流石マイペースというか、なんというか、自由気ままな奴だ。
「……それにしても、初詣って。……まあ、今年初めてだし、……三日でも初詣は初詣か」
と、よく分からないことを口走った後、俺は分かったと広斗に返信をした。
それから直ぐに、待ち合わせ時間を決めて一番、俺達互いの家から近くにある神社に向かうことになった。
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