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マイペース過ぎ 7
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俺の下半身で、未だに寝っ転がっている広斗の髪の毛に俺は指を通す。
「どうした?」
「……えっと、さ」
俺の表情を盗み見る様にチラリと俺を見てから、広斗は身体を起き上がらせると、そのまま俺の身体の上に乗ってくる。
軽く広斗に押し倒されそうな体制になった俺は、ドギマギしては広斗に苦笑いを向ける。
「広斗?……なに?」
俺の問いかけに答えず、身体を固定させるために床についたままの俺の手に、広斗は自分の手を重ねる。
何とも言えない状況に、俺は自分の心臓を大きく鳴らす。
暗い中で、広斗に目を合わせられ、逸らさなきゃいけないのに、……逸らしたいのに逸らせなかった。
静かな空間の中で、広斗が小さく息を吐いた。
「……オレ、涼太のことが好き」
「……え?」
冗談なのか本気なのか分からない発言に、俺はどう答えたらいいのか分からず、思わずいつものように笑いながら冗談でしょ?と返してしまう。
すると、広斗は小さく首を横に振り、また俺の目を見つめる。
「嘘じゃない。ずっと前から、涼太のことが好き」
「……え、……あ……っと、……」
何とも言えない空気に耐えきれず、俺は広斗から目を逸らし、吃ってしまう。
「……涼太は、オレのこと嫌い?」
「き、嫌いじゃない」
広斗に嫌いかと悲しそうに聞かれ、俯いたまま思わず大きな声で返事をしてしまう。
な、なに?
なんで、広斗は突然こんなことを……。
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